8月30日はボストン郊外で開かれる結婚式に出席しました。
そのカップルとの関係などは省略しますが、主役の2人は・・・

新郎:日本人だが、人生の約半分がアメリカ。

新婦:アフリカのトーゴ出身で人生の半分以上がアメリカ。


日本からは新郎のご家族が参加する。
で、私には一つのお役目が。。。。

パーティの最後に新郎新婦の父親が挨拶をするのだが、プロの通訳を頼む予定がなく、新郎父の英語を→日本語で/新婦父の英語を日本語で紹介するというものだ。


その数日前に原稿をいただく。つまり、事前に翻訳したものをもらいそれを読み上げるというかんじ。


・・・・

しかし、日本語で読む原稿はヘッチャラだけど、英語の方は・・・orz。不安だらけ。

金曜日、授業が終わった後に準備開始。文章を手書きで写しなおし、発音やイントネーションを書き込む。強調すべき語にも印をつける。。
語学学校の先生ジェニファーにアドバイスを求めたら「とにかく、ゆっくり読んでね。雰囲気を感じながら。」という言葉をくれた。


当日。7時頃起床。
よそ行き用のワンピースが見当たらない。ボレロも、どこやったっけ??と無駄な時間が過ぎてゆき焦る。英語の原稿を読み返す。緊張。


9時過ぎ、出かける。セレモニーは10時からだ。

会場に到着すると、ゲストの顔ぶれのインターナショナルさに驚く。
新婦のご両親は現在アメリカに住んでいるが、トーゴの民族衣装を身にまとっている。新郎側のご家族に日本語でご挨拶した後、初めて間近で見る民族衣装にドキドキしながら新婦側のご両親にご挨拶。出席者は半分ぐらいが色が黒い。


セレモニーの入場はまず、新郎とお母さんのペア。つづいて新郎父、新婦母、そのあとに式やパーティのお手伝いをする「Bridesmade」と「Groomsman」がペアになって入場。その後フラワーガールをつとめる女の子が、バラの花びらを巻きながら入場、、泣き出しそうに緊張している。
いよいよ新婦とお父様が入場。嬉しそうな新婦、穏やかな表情の父。

セレモニーが始まる。

新郎新婦のおじいちゃんおばあちゃんの為にキャンドルを点火。
その後に、ゲストによる詩の朗読やブライズメイドの歌。司祭の言葉や祈りの時間。
指輪交換。ウェディングキス。
新郎新婦は10年以上の付き合いらしく、ようやく式を挙げるに至ったらしい。2人とも泣いたり笑ったりとてもイソガしいw


セレモニーが終わる。
パーティまで一時間の待ち時間。ここで、私はパーティの司会者と打ち合わせをしなければならない。
話してみると、どうも私をプロの通訳と勘違いしている。手元に原稿を持っている事を伝えると、なーんだ!と。なんだかその場はみんなで笑って、ナーバスな私に「心配いらないからね」と励ましの言葉をかけられる。ちょっとホッとする。

その後パーティまでラウンジでワインを一口。新郎の友人と話す。彼はガンビア出身だそうだ。ペンを出し、場所を教えてくれとペーパーナプキンに書いてもらう。あまりにも小さい国でびっくりする。

そうこうしているうちに会場がオープン。
ひとりのマダムが会場を見てびっくりしている。「みんなの席にプレゼントが置いてあるわ!!」と。
私は、「日本ではこういう風にするんですよ」と教えると感激していた。心の中で(日本の場合はご祝儀制なのだが・・・)と思いつつスルーw。彼女と「初めまして」と軽く会話をして自分の席に。

そうそう、会場のど真ん中はダンスフロアになっている。DJボックスもある。

私は「TOKYO」と書かれたボードのあるテーブル。それぞれのテーブルに地名がついている。ボードをひっくり返してみると、「眠らない街」と書いてある。このテーブルは日本人3人とタイワニーズのジムさんご家族。以前にもお会いした事がありご挨拶する。

各席にはトーゴもしくは日本のミニフラッグが置いてある。可愛いなぁと思っていると、先ほど挨拶した司会の男性からアナウンスが。
「入場する時には、騒いだり大声を出してそのフラッグを振ってね。コッチがAチーム、コッチがBチーム。じゃあリハーサル」と言って騒ぐ練習w。

いよいよ新郎新婦が入場。と思いきや新郎新婦だけじゃなく、両親も、フラワーガールも、BridesmadeとGroomsmanもみーーーーんな入場w。一人一人入場してくるのだがみんな踊りながら入ってくる。びっくりしたのは新郎のお母さん、踊っているww。後から聞くと社交ダンス歴25年らしい。

最後に新郎新婦入場。そのまま2人のファーストダンス。こういうのは慣れないので見ているとちょっと照れる。

乾杯。

そのあともダンスをする時間が少しあって食事スタート。私はどうも緊張がとけない。ケーキカットは「カット」するのがメインじゃなくて、その後お互いに食べさせ合うときに盛り上がる。日本だとケーキ入刀のシーンは写真の為にポーズを決めたりするがそういうのは皆無。
そこここに文化の違いを感じる。

しばらくして、司会の人が仕切るゲームの時間。
ブーケトス。
ガータートス。

この、ガータートスというのは初めて見た。名前は知っていたけど。新婦のモモについているガーターを新郎が外し、独身男性に向かって投げるのだ。スカートの中に潜り込む新郎に一同笑う。しかし、私の出番はこの後。ドキドキ。

ギリギリで、不安だった「キリマンジャロ」という英語の発音を隣りの席のミッシェルに訪ねる。・・・よかった!私は発音を勘違いしていたようだ。危機一髪で修正できた。


その後、いよいよ新郎新婦の父挨拶の時間。司会の人が私の名前も紹介してくれる。

まずは、新婦父挨拶。フランスなまりの英語とは聞いていたが、ゆっくりと聞きやすい。絶えず笑いが起こりつつ愛にあふれたスピーチ。

で、その後マイクを受け取り英語のスピーチを日本語にて紹介。これはもちろん落ち着いて出来る。自分の声がきちんとマイクにのっているのがわかる。第一段階は無事終了。

続いて、新郎父の日本語スピーチ。原稿を見ながらだけどお父さんは無事スピーチを終える。続いて自分の出番だ。
ゆっくりと、声量も小さくしない事を心がけつつスピーチスタート。意外にも自分が落ち着いている。お父さんの想いを大事にすべく、「thank」や「blessed」という言葉を丁寧に読んでいく。
新郎新婦の方を見ながら、あるいは両親の方に目をやりながら。ゆっくりと間をとっていると、「ココ!」というところで拍手が起きる。
新郎のお父さんの夢はキリマンジャロに登頂する事だそうだ。
山に登る以外にアフリカに行く理由が出来た事をとても嬉しく思っている。それからアメリカにもファミリーがいる。是非同じファミリーになった日本にも来て欲しい、と。

英語スピーチ無事終了・・・・・・。ホッ!!!!!!!


その後はみんなでのダンスタイムがあった。気が大きくなってワインを飲みちょっと参加してみる。音楽の支持に合わせて、例えば「crap your hands!」という歌詞では手を叩いたりするダンスだ。国民性だろうか、肌の色や年齢問わずみんなで踊る。最後は新郎新婦を真ん中にしてみんなでハグをしパーティ終了。




疲れた・・・・・。

でも何人からか、グッドジョブと声をかけてもらう、ホッ。

その後はなんと新郎新婦のお家でBBQ。テントを張り、近くから業者の人に来てもらってお肉を焼いてもらう。

ミシガン州にすんでいる新郎のホストマザーと話し、「あなたのトランスレーションが伝わったのは、気持ちがこもっていたからよ。あの時間は、ちびっ子の誰も騒ぎださなかったでしょ!空気で伝わったのよ。よかったわ」と言ってもらい泣きそうになってしまう。人に言葉を通してそれ以上の何かを伝える重要さを久々に思い出した。




良い日だった。





でも

そうとうぐったり。

自分の中に、疲れがたまりまくっているのがわかる。



写真など後で追加しマース。