「月末に想ふ、あのフィルムたち Vol.7」 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録

 

 月末の大晦日に映画の話をしてもアレなので、少し早いですが映画の話をします。

年末は皆さん同様わたしも忙しくさせて頂いているので、昔懐かしの映画作品を思い浮かべることがありません。どっちかというと賞レース真っ盛りなので思い浮かべるといえば新作のことばかり。だから本日は12月中に映画館で観た作品のことでもざぁーっと書いてお茶を濁します。

 

 12月は17本観賞させて頂きました。最初に観賞したのはスティーヴン・キング原作の映画化作品『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』。キングらしい大人への階段話をホラーテイストで見せてくれる秀作。哀愁漂う時代背景や子役が良い。次に観賞した『ブレードランナー 2049』は傑作。パッケージとしてとても優秀。美術や撮影、キャスティング含め壮大な世界観が楽しめた。『ジグソウ:ソウ・レガシー』は今更感半端なし。シリーズファンは待ち望んでいたのだろうか。『泥棒役者』は演出に難あり。『DESTINY 鎌倉ものがたり』は予告からしてつまらなそうだったことが功を奏していて、かなり楽しめた。山崎監督らしさが良い方向に転んでおり、VFX多用の世界観についてこられるならオススメしたい。『火花』が本月のワースト。ここまで改悪できるかという脚色。セリフを変更しているせいで全体的にスジが通らない話になってしまっている。

 『オリエント急行殺人事件』世界観の再現が素晴らしい。ターゲット層の期待には十二分に応えていると思う。ソダーバーグ監督の『ローガン・ラッキー』はめちゃくちゃ面白かった。やはりこの監督は上手い。緩急の付けた方と取捨て方には学ぶものが多い。出だしから終わりにいたるまで芸が細かいったらないよ。『ジャスティス・リーグ』はマーベル集合作品よりはるかに好きかも。敵役がお粗末だったけれど、全体的によくまとまっていて、見せるべきところも心得ていて好印象。『8年越しの花嫁 奇跡の実話』丁寧に作られているとは言い難い。思い出さなくとももう一度恋をしたという点と、思い出しましたチャンチャンというどっちのスジでも通るような見せ方レベルでは主題が泣く。『鋼の錬金術師』しっかりコスプレ祭りになっていてそういう意味においては良かったのじゃないでしょうか。

 『否定と肯定』見せ方になんの工夫もなくびっくり。ともあれこういう作品が存在することに意味がある。つまらなくとも観賞後にいい頭の運動ができた。『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は素材が素材だからこっちはもう楽しむしかないのだけれど、主題が全然立ち昇ってこないので勿体ないお化けが出てきそう。演出も上手かったとは言えない。『フラットライナーズ』そつなく作っているだけで何処からも作り手の拘りが響いてこない。『リベンジgirl』は主演ありきのルーティン作品の域を出ていない。『カンフー・ヨガ』も主演ありきのルーティン作品の域を出ていない。『探偵はBARにいる3』遅ればせながら観賞。シリーズ作品の中では一番まとまっていたと思うけれど、それだけに撮影だったり演出だったり、アクションの見せ方だったり、イマイチな点が浮き彫りとなって邦画の限界すら感じてしまった。もっとズキューンと濃い世界観を提供できないのだろうか。なにかを捨てて何かを得る勇気をもっと演出家には抱いて欲しい。熊切監督あたりがとれば面白くなりそうだけれど。

 

 以上、なに書いたかよう分かりませんが、こんな企画をどうぞよろしくお願いします。(次回:1月末日)