今年度は、妻にできるだけ音楽にふれてもらう1年にしようと考えております。妻はわたしと知り合うまで、ライブやコンサートとは無縁な人でした。ある意味で音楽素人と言っていい状態。わたしがB’zのライブでロックを教え、聖地日本武道館に連れていき、クラシックコンサートやウインドオーケストラコンサートと、ジャンルを横断してせっせと音楽に対する外堀を埋めてきました。
そして時は来た。もういける。そろそろ妻を箱ライブ体験させてもいい頃合いやで!
と言っても、わたしが愛してやまないロックというジャンルの箱ライブに連れていくのはまだ早い。スタンディングでモッシュやらダイブやらあると途端に音楽嫌いになってしまい、二度と箱に足を踏み入れたくないと言われるに違いない。というかわたしも行けなくなるに違いない。
最初はロックでないほうがいい。
ロック以外でお金払って箱で聞きたい歌手ってそうはいない。スタンディングである必然、箱という小空間である必然。そんな必然の中聞きたい歌手なんてそうはいない。おまけに妻が気に入るという前提条件まである。これは難しい。
彼しかいない。秘刀中の秘刀、わたしの懐刀とも呼べるべき歌手、
そう、竹原ピストルさん。氏が丁度ツアーで宇都宮に来る。氏のツアーは弾き語り形式。これなら妻も受け入れやすいだろう。氏のライブならスタンディングでも押し合いへし合いにならないし、熱いメッセージをストレートに奏でてくれる氏の歌なら、妻にもきっと届くだろう。
妻に竹原ピストルさんの箱ライブに行くよと伝える。竹原ピストルって誰?って話に当然なるので「バイブレイヤーズ」や「永い言い訳」を見せて、メディア露出している方であることを刷り込む(一般の方には入口としてメディア露出しているということが重要なのだ)。
そして竹原ピストルさんのアルバムを聞かせて予習させ、あとは演者がばっちり決めてくれればいいだけの状態までしあげた。いざ当日。頼むよ、竹原ピストル!
結果。
妻は竹原ピストルさんのファンになっていたのでした。
氏の素直な熱さと人の良さは、山一筋で生きてきた妻なら分かると思ったが、見事にはまってくれた。ありがとうございます。竹原ピストルさんの歌はやはり届く人にはちゃんと届くのだなあ。なにやら誇らしい。まだ天下取れるレベルのライブを披露しているとはわたしは思わないが(ミスが多いので)、彼の歌曲は素晴らしいと断じておきます。
しかしCDはがなり声なのにライブでは澄んだ声で歌うのだから不思議。また是非宇都宮に来てほしい。その時も空間と時間を一緒に作り上げることができる小箱で聴きたい。お願い致します。(おわり)