近況469.松木ジャンダルム冬壁に初挑戦! | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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昨年末初冬、わたしが知るなかでは栃木県一のクライマーだと思われるHさんから、冬壁のお誘いを受けました。ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ


それもそのはず、お話ししたことはあれど、山行は御一緒したことなどないお方です。そんな方から誘われるなんて、もう恐れ多いことこの上ない。


きっと一緒にザイルを結んだら最後、恥をかくのが関の山。とはいえじゃないか。とはいえである。ここで逃げたら成長はない。わたしの技術ほかは、事実として厳然とそこにあるのだから、それをそのまま見てもらって、ダメなところはダメと訂正してもらったほうが救いがあるというものだ。


まあそんな話しはなしにしても、単純に冬壁のお誘いは魅力的だ。個人的に今年は松木ジャンダルムへ冬期登攀に行こうと思っていたのだ。いつかくるウィンタークライマーズミーティングに参加するためにも、いつかはと思っている夢のためにも、冬壁登攀は避けては通れないというよりも、個人的に手をだしていきたいジャンルである。



というわけでわたしは松木ジャンダルムで厳冬期登攀デビューしてきたのでした。



その日は、いざ入ってみると、個人的にも松木でこんなに積雪するか~ってなほど雪があって、冬壁は雪があればあるほど難しくなる上、わたしのようなペーペーが取り付くルートは傾斜がゆるいので雪がつきやすく、積雪の影響を一層受けやすいから大変だ。



今回は、Hさんにわたしの技量に合わせてもらい、夏にもっともポピュラーに登られている二段チムニールートを行く予定だったので、これだとけっこう難しいよとHさん。まあでも雪がついてないと寒いだけなので、Hさんと一緒の今回なら条件は悪いほうがいい。燃えますな~


さて、Hさんはドライでしたが、わたしはアックスを1本持参の登攀補助として、今回は手での登攀に挑んだのですが、なかなか骨がおれました。アックス2本必要だなあと思えるような箇所も1箇所あったし、やはり冬期登攀でもアックスを使うのはエイドクライミングだと思うわたしの考え方はもはや古いようです。


アイスクライミングの場合、アックス使ってもエイドとはならないのと同じで、冬壁登攀もアックスを使ってもエイドとはならないという主流にわたしものかって、これからは冬期登攀の際にはアックス2本持参で登っていこうと思います。つまりは昨年赤岳主稜でアックス出しちゃったから、赤岳主稜程度でエイドしちゃった~と思っていたけど、あれはエイドではなくフリーで抜けたということに新解釈を導入いたします!ばんざ~い、ばんざ~い(こういうのってホント自己満足の世界だよなあ)







夏ならⅢ+のルートですが、個人的にはリードできるギリギリの難度だったと思います。Hさんに1ピッチ終わった際にどう?と聞かれてちょうど良いと答えたのがいけなかったのか、その後、二段チムニールートでここ登らなくてもいいじゃないか~と思えるルート取りをされ、何故かどんどん難しくなっていき、登るのも頭使わないと厳しいような状況に追い込まれて、非常にワクワクしました。


それでも最後のニャンパラリンしなくてはならないギャップは、アイゼンで空間に身体を投げ出すのが心底怖かく、久々にクライミングで勇気を試されてしまいました(リードでもフォローでも落ちると振られて壁に叩き付けられます)。


因みに、Hさん曰く、この日のこの状況での冬壁ならこうすべきという理由があってのルート取りだったそうです。



兎にも角にも冒険のような本当に楽しい山行でした。熟練者と登ると話しも面白いし、勉強になるし、自分ではどうかな?と思えるルートも登れるし、最高ですね。今期はもう終わってしまいますが、来年は、冬壁登攀及びミックスを中心にシーズンを遊ぼうと誓ったのでした。Hさん是非またよろしくお願いします!(おわり)