近況121.ラスト 鮨いけだ | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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栃木で唯一満足できるお鮨やさんだった「鮨いけだ」さんの大将が、諸事情から今月いっぱいで止めるということで、おっとり刀で予約を入れて一昨日駆けつけてきました。大将の人望からか、やはりラストに向けてお客さんでいっぱい。完全予約制のお店なので、席を用意してもらえただけで本当にありがたかった。感謝感謝です。


さて、あるものからしか出せないよと言われていたものの、最後の最後にこそ最高のおもてなしをして頂き、これまたありがたかったの一言につきます。のどぐろも美味しかったし、この日はいけださんで初めてひらめのえんがわを出してもらえた!そして、シメサバがまたこの日が一番美味いソレで、とても美味しかったなあ。


食べ終えたあとも隣の常連さんと話しがあってしまい、1830分に入ったのに22時過ぎまで語らいました。この鮨に当分ありつけないのは残念だけど、鮨やは人だから、別にこのお店がなくなったからってなんてことはないな。大将と仲良くなり連絡を取れる仲になれたことで、またきっと食せると核心があるし、わたしが大絶賛し本当に気に入ったお店というのは、ほぼ間違いなく閉店の憂き目にあうという決まりになっているので(疫病神のようだ)、個人的にはこの店もその倣いにのっただけのこと。わたしはもういい加減なれているので、この店を知った時から、食べに行くにつれ、この鮨を食せるのはこれが最後かもしれないと思い、真剣に味わってきた。だから止めるときいてもそれをすっと受けいれることができました。


これはまさに以前大将と話していたのですが、若い頃は素晴らしいものに出会っても、その若さから、その瞬間それが人生一であるということには気付けないもの(若い頃はベストを更新したという解釈しかもてない)。ある程度年を取ると、あの時の蕎麦が人生で一番だった、あの時のあの出会いが人生で一番だった、あの時のあの景色が人生で一番だったと、気付くようになる。しかし、気付いたときには後の祭り。


素晴らしいものに出会ったら、それと自分の人生が交差している期間が幾ばくかは分からない以上、常に一期一会だと思って大事にしなければならない。わたしは「鮨いけだ」さんとはそのように付き合ってこれた自負がある。毎月鮨に6000円を捻出するのに苦労したけれど、あとで後悔したくなかったので、ヘルシア緑茶×32日分を貯蓄し通い続けた。鮨いけださんと出会えてからは、お鮨に関しては迷うことなく素晴らしい時間を過ごせました。それは最良でした。


環境が変わればまた新しいものが出てくるでしょうから、逆に楽しみのほうが多いですね。いまから連絡がくるのが楽しみです。ごちそうさまでした♪(おわり)