『南インド料理レストラン ダルマサーガラ』(インド共和国料理)-世界百カ国の料理を食べる14。 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録

世界の料理を食べる企画を始めて、最初に意識したのはインド料理である。おいらは高校生の時分にインド料理屋でバイトしていた経験を持つのだ。だからインド料理は定期的に食べてきたし、栃木にもお気に入りの店の1つくらいはある。だからこそ、この企画で食べる際には工夫が必要だぞと思っていた。東京にはインド料理屋が星の数ほどあり、多くはないにしても企画を始める前から都内でも利用していたからだ。


どうすれば意味あるインド料理屋の紹介ができるだろうか?


そこでおいらはインド料理について調べることにした。すると、いとも容易く答を見つけることができたのである。おいらが食べてきたインド料理とは“北インド”の料理だったのだ。インドは北と南という風に、2地域に大別することが可能で、それは人種の起源から信仰している神様まで違うのだそうだ。当然、料理もまったく異なる。北インド料理がナンやチャパティといった小麦を主食にして油を好んで用いるのに対し、南インドは米を主食にしていてヘルシーな料理らしい。(それは知らなかったぜ!)


たまのブログ


というわけで、おいらは南インド料理を食べたことがないので、この企画では南インド料理を食べてみることにした。調査の結果白羽の矢を立てたのが、東銀座で美味しいミールスを食べさせてくれると評判らしい『ダルマサーガラ』さん。ミールスとは南インドの定食のことで、北インド料理で言うところの“ターリー”である。一般的には、食器ではなくバナナの葉で供されるそうだが、今日紹介する店はバナナの葉ではありませんでした。それでもミールスのお約束メニューはちゃんといただくことができたので満足です。


たまのブログ


これがミールス。右から逆時計回りで、カレー、ラッサム(酸味の効いた辛いスープ)、ポリヤル(野菜のスパイス炒め)、プレーンヨーグルト、ライス、チキンフライ(鶏胸肉のスパイス炒め)、漬け物と香草のフレッシュソース。中央にあるのがプーリー(全粒粉の揚げパン)で、その下にはパパド(豆のせんべい)が隠れている。全体と


たまのブログ


これがパパドね。


で、これらが本当はバナナの葉の上に盛られていて、それを個人個人が好みでおべべべべと混ぜ合わせて頂くのが基本スタイルのようです。まったくイカした料理だぜ!


さて、味ですが、北インド料理よりスパイスが直接的にくる感覚で統一されてましたね。ラッサムは日本人があまり好まない酸味系な上にかなり辛いというスープだし、漬け物はワイルドな味でかなり強烈。プーリーは揚げパンというより揚げたぬれせんべいみたいで不思議だし、なによりこの店の料理には日本人が愛してやまない旨味がない。出汁感ゼロ(当然ですが)。だから直接舌はスパイスと対峙することとなる。これはおいらの食べてきたインド料理とはやはりまったく違うというほかない。


これを美味い不味いで計るようなものではない。経験の問題だろうし、そもそもなんとなく感じるのは、1つ1つの味分析に意味がないような料理だなあって感じること。例えば、いいということだ。例えば、ラッサムはそのまま飲むとあれだけど、ポリヤルやチキンフライと混ぜちゃえばわりとイケルし、カレーとラッサムを混ぜて酸味の効いたカレーにするのも面白い。プレーンヨーグルトもデザートではない利用価値がありそうだし、ライスにパパドを割って振りかけてカレーを付けると食感が面白くなるし、味わいも増す。


ようするにこれは日常食なのだなと思う。その時その時の気分で自由に味をつくっていい。1つ1つで完成しているわけでもないのに、この店のように皿に盛られているとそこに気付きにくい。今回は予習していったのがためになった。世界の料理を食べるというのは、その裏を学というのと一体でなければと、気付かせてくれたお店なのでした。(おわり)


「世界六十カ国の料理を食べる」まとめページ。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1237222486&owner_id=1064357