金曜、就業後に市街まで用事を頼まれたので、その日なにを作ろうか決めかねていたおいらは、早々と外食にしようと心に決めて、駅前まで車を走らせた。宇都宮の駅前にはまったくといっていいほど蕎麦屋(美味い店という意味で)がない。まったくというのがミソで、普通一店くらいあってもいいものなのにと思っていたのだが、この前なにげにタウン誌をめくっていたら、蕎麦特集をしていて、そこで駅前大通り付近の蕎麦屋が一店舗紹介されていることに気がついた。これは珍しいことで、おいらはそこにチャンスがあったら立ち寄ろうと心の片隅にメモしておいた。運良く冒頭の早晩の用事が蕎麦屋のそばだったというわけ。
「高砂」さんは駅前大通りと平行して走っている細い道の店を構えているけど、駐車場が店の隣に20台分も用意されていて、まず使いかってがいいじゃないかと御満悦なおいら。だって、あそこらへんで食事するのに、駐車場代かからないなんてことはまずないのだから。これからは映画館に行く道すがら、時間がないときは、この店によって食事をするという選択肢まで生まれてしまうなあ。そのくらい駐車場があるというのは重要なことなのだ。@栃木では
しかし、店構えが蕎麦屋っぽくない。事前に雑誌で情報を入手してなければとても入る気にならない店である。値段設定がどのくらいなのかなんとも掴みかねる店構えである。老舗らしいので一見さんなんかにはあまり興味がないのだろうが。
店内は外からの様子とはうってかわって、主婦や家族連れ、サラリーマンと市井の人々で賑わっていた。結構広くてアットホームな感じ。あら、これは、想像とまるで違うではないか。早速席に着いて、雑誌に紹介されていた“天もり”を注文。ここのご主人は東京の料亭で修行していたので、そばよりも天ぷら目当てのお客さんが多いとか、おいらが目にした雑誌には、そんな失礼な記述がされていた気がする。それにしても、もりそばが450円って、どんな値段設定なんだ?!安い、安すぎる。大丈夫なのかと逆に心配。
しばらく待つと、注文した品が目の前に届けられる。これは美味そうではないか。そばは白くて細め。天ぷらは、しいたけ、うど、アスパラ、きす、海老二尾。早速そばを頂きましょうか。口内に数本吸い込んでみる。ほほう。香りは微弱ながら蕎麦らしい味はそれなりに感じられる。悪くない蕎麦だ。問題をあげるなら、蕎麦が硬くて、啜り入れてもよく噛まないと飲み込めないところかな。よく噛む蕎麦だから味を感じられるんだけど、もっと無意識に噛ませてほしいなあ。噛まされているという印象が強い蕎麦であった。
天ぷらがまあ値段相応(この分量で600円)という感じだけれど、栃木ではあまりみかけない衣がしっかりとしている天ぷらでした。
この店は安く食べて吉かな。ここの蕎麦のレベルでもりそば450円なら、絶対に安い。しかも帰りに100円券をくれる始末である。次回もりそばを食べにいったら350円で食べられるってことか? 安すぎるじゃないか。いいのか。しかしネット検索かけたところ、昔は400円だったそうだ。なるほどそれでも50円値上げしたのね。でもやっぱり安いなあ。まあでもおいらがもし、またこの店に行くことがあるとするなら、次回は絶対玉子丼(500円)を注文するなあ。蕎麦屋の玉子丼好きなんだよね。(おわり)
【宇都宮】高砂 天もり ☆☆☆ /そば湯 ☆☆☆
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【素材情報】
つ ゆ:宗田節、鯖節、日高昆布
薬 味:葱、わさび
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