キミは9mm Parabellum Bulletを知っているか。 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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なんにつけ評価が辛めの私だが、そんな私がB’z以来はじめて愛したバンドこそが9mm Parabellum Bulletである。彼らに出会ったのは200512月のHMV渋谷店でのこと。その当時の私は、まだ新宿に在住しており、暇をみつけては渋谷のHMVの各階で視聴の時間を楽しんでいたものだった。私は基本的になにか特定のアーティストを買うと決めてCD屋に赴くことがない。音楽を買おうと思ったらCD屋に行って視聴してピンときたものを買って帰るというスタンスをとっている。だから数を買わない私のCDライブラリは、一見さんのほうが圧倒的に多い。例えば、ここ数年間の一見さんを列挙するなら、


Jfive

NAS & COMMON

tristan prettyman

THA BLUE HERB

CHET BAKER

PUBLIC ENEMY

JUNKIE XL

delays

・ザ・クロマニヨンズ

Delta Goodrem

THE KBC

Spinna B-ILL

Gallows

THE THIRST

AA=


という具合である。彼らが誰でどんな経歴をもち、どこの国で活動しているのかすら私は知らない。それは彼らの次を期待しないから調べないというわけではない。縁があったらまた会えるだろうと思っている、単にそれだけのことだ。ある意味不遜かもしれないが私はそれでいいと思っている。9mm Parabellum Bulletも私の中では一見さんのバンドであった。いつものように何気なく聴き出したソレを直感的に気に入って買い求めてきたのである。そのCDは音源が悪かった。珍しく調べる気になったら、おいらがまだ手を出したことのないインディーズCDだった。それも彼らのインディーズ1枚目のアルバム。おいらは驚いてしまった。インディーズのデビューアルバムでこのレベルかと。


9mm Parabellum Bulletの描写する世界においらは大層な共感を覚えた。それは彼らの描く世界観とおいらの出自が見事にリンクしている感覚にとらわれたからである。いまでこそ真逆に位置しているが、私は絶望生まれで虚無空虚派出身なのだ。おいらの生きてきた時間と9mm Parabellum Bulletの描く世界はかぎりなく同じである。私は彼らを気に入ったが、インディーズデビューの彼へ次の一手をうちようもなかった。しかしながら、私がよくいうように縁というものはちゃんとあるもので、私は9mm Parabellum BulletのインディーズのセカンドアルバムにHMV渋谷店で、偶然にもまた出会うのだった。そしてその神がかったセカンドを耳にして、私は風潮するようになる。彼らは必ず表舞台に出てくるだろうと。


私のそんな気持ちを知ってか彼らは2007年にメジャーデビューを果たすことになる。そして初の全国ライブハウスツアー開催が決定。スルーの多い宇都宮にも来てくれることに。チケットは初日にいとも容易く取ることができた。おいらの周囲に9mm Parabellum Bulletを知っている人間はいなかったので、人のチケット分もかってに押さえて誘い連れていくことにした。彼らは必ず日本武道館ライブをやるから、その時に武道館チケットで返してくれればいいからと。まさか無名の9mm Parabellum Bulletが日本武道館公演を行うはずがないと、まだ賭け事的には圧倒的に有利だと判断しのってくれた。


宇都宮のライブは、連れがこんな酷いライブは始めてだと弱音を吐くほどの暴れくるいをみせ、生の彼らは最高にイカしていたわけで、ライブ後グッズ売り場で物品を売っているメンバーを見付けて、おいらはこれほど嬉しい気持ちになったことはなかった。普段映画を見ても舞台を見ても直接賛辞をおくる機会というのはないものだ。まさかライブ直後に胸一杯の賞賛の気持ちを直接賛辞にかえておくる機会を与えられようとは。彼らのもとに歩み寄り、賛辞を直接伝え握手したこの瞬間はおいらの宝物となった。私はこの日、この際に「次も必ず宇都宮にも来てくださいねと約束を交わしたから、また宇都宮にも絶対来るよ」と阿呆なことを同行者に伝えながら朝まで飲み騒いだ。


それから9mm Parabellum Bulletは知名度をあげていき、メジャーデビューを果たし、メジャー1stアルバム及び2ndアルバムを奏上。忙しなく9mm Parabellum Bulletの音楽を創作していく。そして2ndアルバムの全国ツアー“VAMPIRE EMPIRE TOUR 08/09”が決定する。そのスケジュールを眺めると“宇都宮”の三文字が。帰ってくるのである宇都宮に。約束を守ってくれたのだ。宇都宮の公演日は、シルクドソレイユのチケットを既に購入して観劇する予定の日だったが、そのチケットを他人に譲ってでも、宇都宮の公演には行くつもりでいた。


しかし、独占欲求と知名度は相反し、9mm Parabellum Bulletのチケットは入手困難な状況になってしまった。昨年の宇都宮のチケットは、発売初日5分で完売。開演日が日曜日ということもあって、オークションでも3千円のチケットが1万の大台を超えてくる始末である。人気が出たことで私自身が割りをくう格好となったが、それでも尚9mm Parabellum Bulletの人気振りが嬉しかったし喜べた。おいらの部屋ほどの広さしかないスタンディングのライブハウスで、9mm Parabellum Bulletの演奏を間近で聴けるチャンスはもうこれが最後だと他のファンも知っているのだ。だから最後のHeaven’s Rock Utunomiya VJ-2に誰もが足を運びたがる。その気持ちは痛いほどよくわかった。需要と供給のバランスがこれほど崩れた瞬間をおいらは始めて見たかもしれない。私は分別はないけど大人だから、宇都宮公演を諦め、素直にシルクドソレイユに行くことにした。そして9mm Parabellum Bulletの音楽に触れたい気持ちは、宇都宮公演の前後に配置されていた、1018日の日比谷野外大音楽堂と1228日のZepp Tokyoの両ワンマンのチケットを定価で押さえることで代替することができた。


そして、来月4月の1日に、その丁度私が参戦してきた日比谷の野音とZepp Tokyoのライブが収録された9mm Parabellum Bullet初のDVDが発売されることが決まった。今日の本題はここから。彼らはそのDVD発売を記念して、発売日である4月1日に、なんと代々木公園野外ステージでフリーライブを敢行する。私は有給取ろうかと迷いに迷ったが、4月は休日が多すぎて逆に仕事時間の確保が厳しいくらいなので、参戦は断念するしかなかった。


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ここまで読んで、9mm Parabellum Bulletって誰?と思っている人も多いかも知れない。しかし、それは彼らがメディアに露出しないからそう思うだけである。ライブスペースに少しでも興味をもっているのなら、小耳にはさんでいないほうが可笑しい。なぜならば、彼らは月刊誌「CUT」で“2008年を動かした7人”に宮崎あおいやヒース・レジャーなどと共に選出されているのだから。そんな彼らの音楽に生で気軽に触れることができるこんな機会は二度とやってこないのではないか。もしかしたら伝説となるかもしれないこの4月1日のフリーライブ、お近くの方は立ち寄ってみる価値はあるのではないでしょうか。興味があるなら詳細を下記アドレスでチェックしてみてください。うまやらしすぎるぞコンチクショウ!


http://moocs.nifty.com/cs/news/detail/090302030982/1.htm