皆様こんにちは!
にこぷらすのブログにご訪問いただき
ありがとうございます!



本日も引き続き
ヴィブラートのお話です


「ヴィブラートは腕でかける」


でも
腕を動かしたら虎口ズレちゃうじゃん!


そうねハート


というわけで本日は
腕をどうやって動かして動力にするのか?
手や指関節はどんな風に動かしてるのか?
などなど
書きたいと思います


説明の感覚的な部分は人それぞれなので
同じ動きをしていても
皆様の先生は違う説明をするかもしれません
というわけで
教室に通われて練習していらっしゃる方は
感覚面については
参考程度にお読みくださいませ(^_^)




まず前提として
ヴィブラートをかける時も
虎口の位置はズレないようにします
↓↓↓

腕は全体を上下に動かしてしまうと
当然のことながら虎口がズレてしまいます
↓↓↓

虎口がズレないように
ヴィブラートをかけるには
腕全体というより
「虎口を支点にして前腕の小指側だけを揺らす」
というイメージで動かします
↓↓↓

ヴィブラートが上手くできていると
感覚としては前腕も手も
上下に直線的に揺らしているような
感じに伝わってきますが
実際には虎口を中心点にした
前腕の「内転」と「外転」という
トルクのモーメントを含んでいます

「内転」と「外転」って何?

ドアノブを回す動作を想像してください
ドアノブを手でつかんで
手の甲方向にひねる動作が「外転」で
手のひら方向にひねる動作が「内転」です


前腕や手が虎口を支点にして
短い弧を描くような動きをすれば
ヴィブラートによって
虎口がズレることはないというわけです


虎口のこの動きが
前腕から手の甲のラインの
スムーズな上下運動を支えています



前回
手の指関節の動きを作っているのは
腕の動きだと説明しましたが
では動力源は前腕のどのあたりなのか?

前腕の動力源は
一般的な振幅のヴィブラートの場合
前腕の手首寄り1/3あたりの
小指側にあるイメージで
このあたりを一番動かしています

ヴィブラートの動きをすると
肘の周辺も一緒に大きく動いているように
感じるかもしれません
それは
肘周辺に前腕を内転・外転させる
回内筋と回外筋という筋肉があり
ヴィブラートの動きは短時間に
内転と外転を細かく繰り返す動作なので
回内筋と回外筋が活発に動くため
肘周辺も大きく動かしているように
感じるのだと思います


ヴィブラートをかける時には
前腕の手首寄り1/3あたりと
上腕二頭筋、肘周辺の筋肉が動きます
これが感覚として
腕全体を使っているように感じるため
多くの先生が
「ヴィブラートは腕全体でかける」と
説明するのではないかと思います
腕全体の筋肉が動いてはいるのですが
実際のところ視覚的には
前腕の手首寄り1/3の部分に比べて
他の部位はそんなに動いているようには
見えないと思います

ただし
大きくゆったりとした
深いヴィブラートをかける時は
細かいヴィブラートの時よりも
肘周辺も一緒に
大きく揺らすこともあります
揺らし方がゆっくりになるにつれて
動力源は肘寄りへ移動する感じがします
反対に揺らし方が
速く小さくなるにしたがって
動力源は手の方向に移動していき
小指球あたりにくるイメージです
速く細かいヴィブラートの時は
肘周辺は動いていないように
感じることがあるかもしれません


このように
ヴィブラートの動きも通り一辺倒ではなく
状況によって動きの作り方が
変化するということでございます(^_^)



左手首は
ヴィブラートの時も真っ直ぐを保ちます
ただし
力を入れて手首をガチガチに
固めないようにしてください
手首を意図的に固めると
指にも無意識に力が入ってしまいます
指関節の柔軟性がなくなり
上手く音が揺れなくなってしまいます


手首はクッションとして極めてわずかに
「動いてしまう」ことはありますが
「動かす」ことはありません
せっかく動力として腕を動かしても
手首をくにゃくにゃ動かしてしまうと
動きが全部手首に吸収されて
肝心の指関節がほとんど動かなくなり
音が揺れなくなってしまいます(>_<")



腕を使わずに手首を回転軸にして
手の甲だけを上下に動かしても
う~っすらと
ヴィブラートっぽくはなりますが
表現力の乏しい揺らし方しかできません
なんとなくそれっぽ~くなっていれば
それで満足!という方は
まぁ~ぼちぼち音は揺れるので
そのやり方でもかまいませんが
もう少し上のレベルを目指すのであれば
やはり腕を動力源としたヴィブラートに
切り替えた方が
表現の幅がグ~ンと広がります(^o^)


それでは
腕の動きを受け止めて
手や指がどのような動きをするのかを
見ていきたいと思います
リアルにイラストを描くと
親指に隠れてわからなくなってしまうので
腕、手の甲、指をそれぞれ下図のように
簡略化します


指の部分はバネのように屈伸して
腕の動きを受け取ることで
指先を転がして音を揺らします


この時に前腕や虎口は
虎口の支点を中心にトルクのモーメントで
小さく弧を描くような上下運動をしますが
手の甲は直線的に上下に動いているような
感覚で伝わってくると思います
実際には手の甲も小さく弧を描くような
上下の動きをしています
(手の甲が少しだけ傾くということです)



次回は
スローモーション練習が自分の性分に合わない!
そんな方々はどうやって練習すれば良いのか
練習のしかたのヒントを書きたいと思います(^o^)


本日もお読みいただきありがとうございました
それでは皆様、ごきげんよう!