英語と世界人口推移の影響 (2) これからの英語 | 北米・ヨーロッパ・時々日本のほっこり生活、マッタリブログ

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とある言語学者とバイリンガル猫二匹、究極おっとり系アメリカ人夫の生活・仕事・異文化便り。

英語と世界人口推移の影響 (1)」 に引き続き、今回は人口推移に伴い、

Local / それぞれの地域の社会・文化、そして言語の使用目的に適応した英語とは何かを、World Englishes の概念からの見解を綴ってみます。

 

(前回の記事、長かったですね~、すみません🙇🙇🙇)。

 

 

えっ? World Englishes って? 前回長かったくせに、説明せずに終えてしまいました。 

 

簡潔に言うと、World Englishes とは、コミュニケーションとしての英語、

各地域での社会性やその文化を踏まえた上での実践的な英語ともいえるでしょう。 

 

前回の記事の最後に挙げたグラフは、2050年までの人口推移を表していました (Source: United Nation Population Division)。 

 

そのグラフに基づいて推定をすると、私たちの次世代が大人になる頃には、

現在北米やイギリスで使われている英語を第一言語としない人口が、

インドと中国だけでも30億強となる見込み。

 

これからもこれらの人達、そして勿論もっと多くの人達の間でビジネス、観光、教育、経済などの分野で英語が使われることは間違いないでしょう。 しかし、それは一体どんな英語? 

 

これからもずっと、いわゆるイギリス英語やアメリカ英語が共通の言語として使用されていくの? 

いや、そうとは限定できない状況にあるんです。 

 

大体、それらの国におけるネイティブ・スピーカーの数が減ってくる。

 

じゃ、それって 実際のところ、どういう事? どんな英語を話せばいいの? っていう質問、

自然に出てきます。 

 

では、身近な例をここでは一つだけ(又長くなると叱られる?)挙げてみます。 

 

Encyclopædia Britannica, Inc.

 

ある時学会でブルネイを訪れた時の事。 ご存じの様に、ブルネイは裕福な国。 

ブルネイ国民の教育は100 % 国が負担しているとか。 

 

その学会中、個人的に興味があり、

参加者達がどんな言語で他国の人々と話しているのか耳を傾けてみました。

 

Encyclopædia Britannica, Inc.

 

まず、ブルネイの学生や教授陣は、

イギリス英語にその地の ローカルな発音や単語等を併せた英語を話しています。 

 

歴史的背景もあり、ここではアメリカ英語は聞かれない。 

 

そして興味深いことに、このある意味 独特な英語 が、

共通語として学会参加者の間で使用されている。 

たとえば、ニュージーランド、シンガポール、英国、アラブ、マレーシアの方々が、

ローカルな英語に合わせて会話を進める。 

 

私としてもフルに彼ら独特の英語を短期間の間で学ぼうと必死!

 

宝石赤宝石赤宝石赤宝石赤宝石赤

 

でも、それが 思ったより困難ではない のです。 たとえば、【th】の音。 

 

アメリカ英語では、厳密に言うと、舌を上と下の歯の間に入れて発音しなければならない。 

 

でも、それがほぼ【】の音に代わっているんですね。 これは有難い。 

 

ちなみに、その他のバラエティーの英語でも、【th】の発音は頻繁に【】や【】と発音される

(たとえば、Dat person? He is my teacher)。

 

宝石赤宝石赤宝石赤宝石赤宝石赤

 

又、現地の単語、マレー語に基づくものに関しては皆さん親切に教えてくださる。 

これは日本人が、おもてなしでよく行う事でもありますよね。

 

思うに、この様な現象がこれからの英語の使い方に顕著となっていくのではないでしょうか。 

つまり、Local / それぞれの地域の社会・文化に根付いた英語が、

コミュニケーションに適した英語、'通じる' 実践的な英語となる。 

 

そして言語の使用目的に適応した、地域に根付いた英語を使っていく。 

例えば、ハワイの方とビジネスを進めていくには、ハワイ独特の英語発音や、

ハワイ語に基づく単語も交渉に必要。 

 

アメリカの田舎に住んでいれば、その土地の独特な表現を操るとか。 

こんな事色んな学者さん達に推進されなくとも、既に実行されていらっしゃる方、

たくさんいると思いますウインク

 


これは、ひいては私たち皆が、様々な国や文化の特徴を踏まえていかなければならないともいえます。

 

つまり、次世代には、イギリス英語ではこう、アメリカ英語ではそういうけれども、

この国ではこんな特徴があるなど。 

 

イギリス英語やアメリカ英語一辺倒(二辺倒?)ではなくなるという見解が主流になってくるのでははてなマークと、個人的にも、又世界的風潮を慮って想う今日この頃です。 

 

これって、私たち日本人には朗報ですね 音譜音譜音譜。 

 

もっともっとお話ししたい事はありますが、今日はこの辺で。

 

長い記事を読んで下さって、ありがとうございました。

 

星 左矢印 ブリティッシュカウンシルから出された、次世代英語の大御所 "English Next" by David Graddol は、星をクリック。

 

今日も又、笑顔と沢山会える一日となります様ドキドキ