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『 幸せな王子。』


俺の大好きな絵本です。




主人公は




「一羽のツバメ」


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「王子の像」

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その街には

見上げるほど高い柱が立っていて、

その上に王子が立っていた───。





この王子は

とある街の宮殿に住んでいて

誰もが羨むような暮らしをしていたので

「幸せな王子」と呼ばれていた。


昼は仲間と遊び、夜は舞踏会。

周りにある物は全て美しかったので

王子は

宮殿を囲む

高い壁の外の世界になど

全く興味を持たなかった。


そして

王子は生涯を終え



街の真ん中に高い柱が立てられ



「幸せな王子の像」

が作られた。




全身が金で覆われ、

2つの目はサファイア、

剣の柄にはルビーが輝き


誰もがウットリと

王子を見上げた。








ある日

一羽のツバメが

王子の像の足元にに止まった。



上から水の雫が落ちて来たので

ツバメが見上げると


王子の像が涙を流していた。



ツバメが泣いている理由を聞くと

王子はこう答えた。



「僕が生きていた時は

外の世界なんて全く興味なかったケド

像になり

高い柱から街を眺めると

この街は本当に醜くくて

悲しみに満ちているのが良く分かる。

僕の心臓は鉛で出来ている筈なのに

何故か涙が出てしまう。」



と。



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そして王子は

ツバメに



「ずっと向こうに

病気で寝ている幼い子供がいるから

この剣に付いたルビーを

その子に届けてくれないか?」


と、お願いした。




だけど

ツバメは今から

暖かい南の国へ移動する所だったので断った。



王子は

「お願いだから一晩だけ一緒にいてくれないか?」


と、お願いすると

「ルビーを届けたら、南の国へ行く。」

と言い


ツバメは

貧しい子供にルビーを届けた。



子供は大喜びし


帰り道

ツバメは暖かい気持ちになった。


そして

一晩、王子の足元で眠った。






次の日


王子はまた

ツバメにお願いをした。



「向こう側に飢えている男の子がいるから

この目に付いた

サファイアを届けてくれないか?」


と。



だけどツバメは



今日こそ暖かい南の国へ移動するんだ

と断った。



王子は

「もう一晩だけ一緒にいてくれないか?」

と頼んだ。




ツバメは

王子の片方の目を

抜き取って

男の子に届け


帰って来ると

王子の足元で眠った。








次の日も



王子はツバメにお願いをした。




「もう片方の目のサファイアも


貧しい人に届けてくれないか?」



と。





ツバメは

王子の残された目を

抜き取り


サファイアを貧しい人に届けた。




両目のサファイアを失った王子は

何も見えなくなってしまった。


そして

ツバメが帰って来ると



王子は


「もう暖かい南の国へ行ってイイよ。」

と言った。





だけどツバメは

南の国へは行かなかった。





「いつまでも一緒にいよう。」

と言い

王子の足元で眠った。



王子は

「ありがとう、小さなツバメ。」


と言った。








次の日

王子はツバメにお願いをした。


「もう宝石は無いけれど

体には金パクが沢山はってある。

これを、一枚一枚

剥がして貧しい人に届けてくれないか?」




ツバメは

毎日毎日

貧しい人に金パクを届けた。




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月日は流れ

季節は冬になっていた。




ツバメは

自分に死が近い事を分かっていた。






最後にもう一度だけ



王子の肩まで飛んだ。








そして

「さようなら。」

と言うと




王子の唇にキスをして


足元に落ちて死んだ。












その瞬間


「ぴしっ」

という音が像の中に響いた。



それは

鉛の心臓が真っ二つに割れた音だった。




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次の日の朝

町長が議員たちを連れて散歩していた。


そして

幸せな王子の像を見て


「なんて、みすぼらしいんだ!

しかも足元に死んだ鳥が転がっている。」

と言った。



幸せな王子の像には

もう一枚も金パクは残っていなかった。




王子の像は取り壊され

炉に放り込まれた。



だが

不思議な事に


半分に割れた

鉛の心臓だけは

どうしても溶けなかった。





仕方なく

心臓はゴミの山に捨てられた。






すぐ隣には



ツバメの亡骸が

いつまでも寄り添っていましたとさ。
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このお話は

小さい頃にTVで見た事があって

今でも覚えてるくらい

心に残っているお話。





たまたま貰った絵本で


しかも、

絵は



清川あさみ さん

という方の作品で


全て布で描く人なんだよ。



一回

作品展を見に行った事があるんだけど


すごく綺麗だよ。






俺のお気に入りの一冊。












本当の幸せって


何だろうね?




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