終わりの始まり | RINの奇妙な恋愛 ~The strange tale of romance ~

RINの奇妙な恋愛 ~The strange tale of romance ~

こンな髪形してますが、アラフォーのおっさんです。
このブログでは、過去に体験した奇妙な恋愛話を綴ってます。
一部不快な表現も含まれておりますので、予めご了承ください。

『へぇ~。リンくんって、そんな資格も持ってるの』
「うん。オレの勤め先は不動産会社だから、いろいろ持ってると手当がつくンや」
『え?リンはWebデザイナーと違った?』
「あ、い、いや、つ、勤め先は不動産の賃貸や売買の仲介会社で、営業の部門としてWeb企画室があるンですヨ、ま、眞知子サン」

同窓会から1カ月後、ここは繁華街にあるレストランバー。
前回、私にいろいろ情報をくれた昔からの友人・タクヤと、眞知子サンの高校時代の友人・ユキコ、そして眞知子サンと私の4人で飲み会をしている。

『なぁ、さっきから思ってたンやケド、リンはなンで高橋(眞知子サンの旧姓)にだけ敬語を使うンや?』
「え?(ぎくっ)そうか?」
『そうやで、ウチもさっきから思っててン』
「それはたぶん、会社でのくせで、女性には敬語になるからちゃうかナ・・・」
『でもウチには敬語と違うヤン』
『それは、ユキコがオッサンみたいやから違うか?』
『うわ、タクヤ、何それ、ひどぉ~』

同窓会の帰りに眞知子サンからメールをもらって以来、私は毎日欠かさず眞知子サンにメールを送っていた。
しかし、眞知子サンには家庭があるので、私は2人で合うコトを避けたが、今日はユキコも来るというので、私もタクヤを誘って1カ月ぶりに眞知子サンと会うコトにした。

『あぁ~、リン!、オマエ実は高橋に惚れてるンと違うんか?』
「えっ? オレが?いやいやいや、ないないない、そんなコトないヨ!おいっタクヤ、いらんコト言うなヨ!(ドキドキドキドキ)」
『こら、リン! 自分のコト”オレ”って言うのやめなさい!リンには似合わないンだから』
「あ、は、はい。すんません眞知子サン」
『あ~。やっぱりリンくん、あやしいわ』
「いや、違うって。あ、ボク、ちょっとトイレ行ってくる」
『ほら、眞知子が言ったから、もう”オレ”が”ボク”に変わってるやン(クスクス)』

どうも私は、眞知子サンの前に行くとドキドキしたりオドオドしたりするようだ。
でも、『こら、リン!』って眞知子サンに呼ばれた時は、飛び上がるくらい嬉しかったなぁ。
ニヤニヤしながら用を足し、洗面所で手を洗って鏡を見ると、なンと、私の後ろに眞知子サンが立っている。

「ま、眞知子サン、ここ男子トイレですケド・・・」
『リン! さっきみんなの前でアタシに惚れてないって言ったケド、あれは本心?』
「え? いやぁ、え~っと・・・・」
『どっち! はっきり言いなさい!!!』
バシッ!!
いきなり私の頬にビンタが飛んできた。

「う、う、嘘ですぅ。!!ホ、ホントは眞知子サンのコトが大好きですぅ!!!」
『はい。よく言えました。これはご褒美ヨ』
チュッ!!
今度は私の唇に眞知子サンの唇が飛んできた。

『でも、みんなにはまだナイショだからネ』
「は、はい!!もちろん判ってます」
『じゃ、先に席へ戻ってて』
「は、はい!!で、でわ、お先に失礼します」
『よろしい』

席に戻ると、ユキコとタクヤは初対面にもかかわらず、すっかり意気投合した様子で盛り上がっていました。
『さぁ、ほンならそろそろ次の店にいくか』
『そうやネ。ウチ、カラオケに行きたいわぁ~』

眞知子サンが席に戻った後、今度は4人でカラオケボックスに行くコトになった。
眞知子サンは仕事でさんざんカラオケを聞いてるせいか、こんな店が好きではないらしく、少し不機嫌だった。
しかし、ユキコとタクヤはお構いなしに盛り上がっているようだ。
2人ともだいぶ酒を飲んでいるようで、だんだん呂律が回らなくなっている。

「さあ、そろそろお開きにしようか?」
『え~。ウチまだタクヤと一緒に飲みたいぃ~』
「いや、ユキコと眞知子サン、2人とも主婦やろ?そろそろ帰らないと・・・」
『ええねン。ウチ今日は夜勤って言って家を出たから。逆に今は帰られヘン』
『しゃぁないなぁ~。ほんならオレがええトコ連れてったるワ』

タクヤとユキコはカラオケボックスの前でタクシーを拾って、そのままどこかに行ってしまった。
『あ~あ。ユキコ、またお持ち帰りされてるワ』
「えっ? あ、あのヒト、そンなヒトなンですか?」
『そうよ。高校時代からずっとそう。勤務先の病院でも3人くらい彼氏がいてるらしいの。尻軽なナースやわぁ』
「へぇ~!!たいして可愛くもないのになぁ~。 って、ちょっと、眞知子サン??」

眞知子サンはさっきのタクヤと同じように、手を挙げてタクシーを停めた。
『ほら、リン! 早く乗りなさい! あ、運転手サン○○○○(ラブホ街で有名な地名)まで』
「ちょ、ちょ、ちょっと、眞知子サン!!???」
『ユキコはお持ち帰りされたケド、アタシはリンをお持ち帰りしようっと!ウフフ』

つづく