エコロジーショップ ももんがさんの会で
再び 『ホピの予言』を観て
64年前に広島でヒバク体験をなさった方のお話を聞かせていただくことができました。
ふたつのヒバクのお話でした。
ヒバク体験のお話をしてくださったのは山田玲子さん。
現在75歳でいらっしゃます。
山田さんも観た事がないからと、『ホピの予言』をご覧になりました。
その感想もいただきましたが
それは後述いたします。
山田さんのように 自らのヒバク体験をお話される方は今でも有難いことに
何人かいらっしゃいますが、
そういう方々は一部で、とてもとてもその時の事など 口に出来ない方もいらっしゃるし、
それを話して歩いている方々が居ることに 嫌悪感を示す方もいらっしゃるのだそうです。
山田さんご自身も、以前には「こんな話をしていいのか」と悩みつくした時もあったそう。
泣けてしまって 話せないという時期もあったそう。
実姉は、山田さんの その行為について 「恥ずべき」と仰っていたそうです。
それでも今 山田さん達が各地を飛び回り、お話をしてくださるのは
「伝えたい、伝えて欲しい」
というお気持ちからでしかない。
これは子供の頃「はだしのゲン」を読んだ時には 受け取らないメッセージだったかもしれません。
体験者本人が 辛い話をどうして話してくれるのか?
それを考えた時に、「一緒に 泣いて欲しいから」じゃないことが解ります。
山田さんは小学校5年生の時に、その日を体験しました。
広島市内己斐町(こいまち)という爆心地から2.5kmの小学校で。
夏休み中にも 学校で手旗信号の練習があり、
午前8時に みんなが集合していたそうです。
雲ひとつない暑い日で、
集合してほどなく B29の機体が見えてきたそうです。
警報・サイレンはなかったそうです。
一度旋回して ひこうき雲が空に残り、それを「きれいだなあ」と思って見上げていると
すべてが光り 何も見えなくなり、
どこかへ向かって走っていると グランドの砂が爆風で背中を叩きつけてきました。
それが当日の瞬間の様子です。
そこからの様々な 肉体も精神も追い込まれる状況は
機会があれば 直接伺うことがいいと思います。
そこが伝えるべき事なのかどうか わからないです。
当事者以外が 伝えていくのは本や 映像の方が良いような気がします。
わたし達が 伝えられるのは、ヒバクした方々が 「これからはこうなって欲しい」と願っている未来への言葉を?
それはお話のあとの質疑で出てきました。
山田さんがアメリカへ ヒバク体験のお話をしに出向かれたときのこと、
アメリカの方から
「今もアメリカ人を憎んでいますか?」と聞かれ
「私はアメリカ人を憎んではいません。核兵器を憎んでいます。」
と答えられたそうです。
「あの熱線と爆風と放射能を撒き散らす 核兵器をなくさなければならない。」
というのが山田さんの活動の願いだと。
『ホピの予言』についての山田さんのご感想は、
「ここに出てくる 精霊 のような話が 一般に伝わるかどうか」、と。
山田さんご自身は、核兵器廃絶の世界大会などで 各地の原住民に会うので
彼らの重んじるところは 十分ご理解なさっていました。
それは「こういう伝え方も良いと思う」という方法論へのことでした。
他の質問者が
「原子力の平和利用について どう思われますか?」とすると
「電気が本当にそれがないと足りないのかどうかわからないけれど
本当はああいうものは止めてもらいたいんだけど、、、
わたしたち(被爆者の会)も東京電力に活動資金をいただいているからねえ
言えない部分もあるんです。」
と 名目はわかりませんが、以前には会の方から協力を要請しての、そういうことがあったそうです。
今は先方も 財政難の為か 出してくれなくなったそうです。
被爆と被曝 使い分けるのは 日本だけでしょうか。
ヒバクはヒバク。
英語では expossed to radiation で同じ。
ホピの人たち原住民もヒバクシャであり、
原子力爆弾の被害者の方達さえも それへの意識を曖昧にさせられているかしら、と思いました。
鎌仲ひとみ監督の映画 「ヒバクシャ」 が 「ヒバクシャ」なのが よくわかりました。
64年前の脅威は 原子力発電所がある場所や、
ウランが採掘されてしまう場所
に於いてはまだ全然終わっていなく、
これは今 私達がみんな体験者なので、考える、話すことができるんだと思います。
鎌仲監督の仕事をサポートしてきた
戦争は知らない女の子が、
ずっと感じてきたことを イベントにしてみんなに問いかけます。
9月1日です。
※山田玲子さんは お元気で、お綺麗で、快活な素敵な方で 好奇心旺盛なお手本となるような女性です。
8月15日にも お話になる機会があるそうです。
http://www .藤野.jp/index.html
(コピペしてください「ようこそ藤野のホームページへ」というサイトです)
↑ 8月15日の「平和のための戦争展・わたしたちが求めるもの-それは平和に生きる権利」
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