これはヨウイチの小学校時代の少年サッカーメイトのレツくんが体験したこと。
統合失調症という心の疾患がある。
見えないものが見えたり、
聞こえないものが聞こえたり、
ナニもないものを触れたりする特徴があり、
一見して、
江原啓之的なスピ系を連想するが、
明らかな心の疾患である。
そしてこの病は、
誰もが理由もなくいきなりかかる❗️
統合失調症になれば精神科への長期入院を余儀なくされ、
完治はむずかしい😞
レツくんはフツーにビジネスマンしていたが、
ある声が聞こえた。
それは女性の声で、
「尻を割って生まれた子が殺人鬼になった。これを尻割るキラーと呼ぶか?シリアルキラーと呼ぶか?」と何度も耳元で囁かれた。
ここで病院に行ってればよかったもんを、
レツくんはスルーした。
気のせいだと無理矢理信じ込ませて。
次にパワハラ的な課長に叱られていた時、
課長の顔がワニ🐊になっていた。
ワニはレツくんに荒々しく嫌味を言った。
数日後。
いきなりレツくんは、
寝ていたところを親族に抑えられて、
そのまま精神科病棟へと連れられた。
理由は、
産婦人科の新生児室にフォークギターを持って勝手に入り、
泣きまくる赤ちゃん達の前で、
ジャスティン・ビーバーの『Baby』を1時間も弾き語りしていたことにあった。
精神科の診察室で落ち込むレツくんのところに、
12歳くらいの子供がサッカーボールをレフティングしながらやってきた。
レツくんはこの子供に悲しく、
「キミのような子がこんなところにいるはずがない。また幻覚か」と呟いた。
すると子供はレツくんを見つめ、
「ふぅ〜ん。症状としての統失なんだね。まだ心は現実的だから」と言うので、
レツくんが訝っていると、
看護師が数人やってきて、
この子供に、
「先生!カルテに落書きされるのだけはおやめください!」と厳しく言った。
レツくんは知った。
この子供は、
タイチくんという、
低身長症や様々に付随した成長障害によって、
肉体の成長がストップしつつも、
医科大学で精神科医の資格を取得した医師やったことを。
タイチくんはレツくんに、
「テメーは不幸のどん底だと思ってやがんだろ?じゃあいい歳してもアダルト見れないで、モールで中学生にカツアゲされる俺は幸福なのか?よく考えなよ!そして病気を少しでも克服しな」と言い、
すぐに看護師に、
「5時になったからおじゃる丸を見に行くぜ。こいつには安定剤を処方しな」と言いつけて、
出て行った。
タイチくんの言う通り、
レツくんは1週間程度で状態が安定した。
病棟ではずっと個室にいたので、
他の患者との交わりがなかった。
レツくんは試験的に退院させられたが、
デイケアと呼ばれる心の疾患を持つ者達の生活療法が施される場に入れられた。
デイケアでは、
様々な年齢層にあって、
元ヤクザや自分を浅田真央だと信じきるチュチュ姿のジジイなど、
耐え難い面々やった。
そして朝のプログラムは、
親指姫へのお手紙を書くことやった。
レツくん以外は大喜びで親指姫にお手紙書き出した。
が、
レツくんがバカバカしくなって鉛筆を放り投げると、
元ヤクザの患者がレツくんに、
「テメー❗️親指姫にお手紙出さねーのか⁉️こら❗️❗️」と凄まじく怒鳴るので、
レツくんは慌てて鉛筆拾って、
親指姫へのお手紙を書いた。
そして自分を情けなく思い涙を浮かべていたら、
女性精神科医の、
港通子(ミナトツウコ)こと港ツンコが相変わらずツンツンしながらやってきて、
「あなたが今まで正常だと思ってた世界って正常だという証拠と確信があるの⁉️」と問いかけてきた。
レツくんが戸惑っていると、
港ツンコは構わずに、
「あなたが生きてきた世界が正常だという証拠を出してちょうだい❗️あたしも知りたいから。」と言い放った。
そこにタイチくんまで現れ、
「レツ!ここにいる奴らのどこが正常じゃないのか答えを出せたらデイケア来なくていいぜ」と言った。
港ツンコはタイチくんに、
「相変わらず冴えてるわねハニー」と言って股間を触った。
タイチくんはレツくんに、
「一応ツンコがしてることは未成年レイプじゃねーぜ!俺はシッか大人だもんな!」と言い、
港ツンコとデイケア室を出て行った。
しばらくして、
レツくんは、
親指姫にたくさんのお手紙を書いた。
