
レフティが中学2年生の時のこと。
クラスメートのヒジカタが転校することになった。
転校先は、
ヒジカタの父親の田舎の平屋建て実家で、
ばあちゃんが1人で住んでいた。
引っ越し理由は、
ヒジカタの父親の会社の倒産による。
ヒジカタは涙ながらにレフティに、
「父さんの会社が倒産した」と言って、
別れを告げた。
ヒジカタの父親の実家は、
非常に高い裏山があり、
崖崩れを想像すると、
心が千にちぎれてしまうんやった。
ヒジカタは田舎暮らしに不満度100%やったことから、
転校先では、
都会生活の自慢に明け暮れる始末やった。
ある日、
田舎の良さにも馴染んでもらおうと、
転校先のクラスメート達が、
山登りに誘った。
ヒジカタは、
「あんまり上に登ると空気が薄くなるぜ」と嫌味を言った。
そんなヒジカタが、
道にずらりと並ぶ笠地蔵を見て、
クラスメート達に、
「おい。地蔵ドミノしねえか?」と言った。
クラスメート達は、
「地蔵の祟りを君かひとりで引き受けるのならいいよ」と答えたので、
ヒジカタは喜んで、
「お前ら話しがわかるぜ」と言って、
一番目の地蔵を隣の地蔵に向かって倒した。
すると自然に笠地蔵はドミノ倒しとなって倒れまくり、
一番最後の地蔵は大きな衝撃から吹っ飛んで、
山の下に落ちた!
ヒジカタはケロりとしながら、
「落ちたぜ」と言った。
クラスメート達もケロりと、
「落ちた先は多分お前の家だぜ」と言った。
ヒジカタが恐る恐る、
地蔵が落ちたところを覗き込んで戦慄した。
アンと😳
笠地蔵が立ち並んでいた山は、
自分の父親の実家の裏山やったことから、
コトの結末は嫌が上にも想像出来る結果となった。
ヒジカタの平屋建ての父親の実家は、
ドミノ倒しの影響でぶっ飛んだ地蔵が落下して、
潰れてしまった。
父親とばあちゃんがいなかっただけでも幸いやった😞
この出来事を知ったレフティは、
ヒジカタに手紙を書いた。
「Dearヒジカタ。お前のところはスマホの電波が届かないと思うので手紙を書いた。お前のボロ家か気の毒だと思い、俺の少しばかりの貯金をおろしてお前に送るぜ。これで家を建て直しなよ」という文面と一緒に、
3000円が同封されていた。
ヒジカタは泣き出して😭
「3000円で家が建つか」と言った。