大阪を起点に、津山経由鳥取方面行きと姫新線中国勝山から蒜山、湯原温泉方面に向かう乗客を満載していた長大編成の気動車急行の姿も今は昔、中国自動車道路の完成以降は利用者が激減し、姫路から津山まで通しの列車もなくなり、姫路及び津山周辺の通勤、通学輸送に徹したダイヤが組まれているのが現状。
昼下がりのダイヤは播磨新宮~姫路へ1時間に1~2本のみ
約10年前に播磨新宮から北へ約10キロ離れた、鉄道の恩恵に浴さない宍粟市山崎へ姫路から鉄道とバスを乗継いで所要時間を短絡させる実験がJRと神姫バスでなされたことがある。従来は山崎~姫路間は国道29号線を走るバスが走っており1時間近く要している。実験では神姫バスが山崎と播磨新宮駅への直行バスを新設し、姫新線のダイヤに接続させ運行し姫新線ダイヤは増発されていなかった。結局は乗換えの不便さと都度切符の精算の手間、さらに単線で所要時間の大幅な短縮ができなかった要因があり、元通りのルートで収まった経緯がある。兵庫県内の姫路という中核都市とその周辺の小都市(人口3.3万人)を結ぶ新構想は車社会の中でもろくも崩れ去ったことになる。しかし兵庫県庁のある三宮と山崎間は高速バスを新設し神姫バスが平日14本 所要1時間38分で需要に応じたダイヤで運行され好評である。そのあたりは、小回りの利く神姫バスの商魂が光るところだ。