レッドクロスご覧頂きありがとうございました | 小松拓也オフィシャルブログ「小松拓也の中国記」Powered by Ameba

レッドクロスご覧頂きありがとうございました

二日間レッドクロスをご覧くださった皆さん



本当にありがとうございました。(^^)


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賛否両論あるようですが



ドラマで表現されたことは実際の戦争時代にはリアルに起こり得ていたことだと思います。



むしろ、実際の戦争下ではもっと悲惨な出来事が多くあったようです。








それらを肯定する気持ちはまるっきりないし、本当に酷くて悲しい話だとしか思えませんが



でももし自分が戦争という状況下で銃を持ち合って殺し合いの戦場にいたならば



その時は僕には正義を貫き通せる自信がありません…。



きっと殺される前に相手を撃とうとするでしょう…。



そしていつしか人を殺してしまう感覚や暴力にも慣れ、精神は崩壊し、



何が正しくて何が間違えているのかの常識的、良識的判断もにぶるんでしょう…。















人間が人間でいられなくなる場所



それが戦争であり、戦場なのではないでしょうか?














それは日本人も中国人もロシア人もアメリカ人もみんな根本は一緒だと思います。



実際の戦争下ではどの国の人間にも残虐な行為を行った人間が多くいただろうし、それは日本人も例外ではありません。



日本人だから日本人を擁護したくなる気持ちは僕も同じですが、でもそれ以上に今や未来を生きる日本人としてそのことからは決して目を背けてはいけないとも考えています。





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逆に戦争という時代でありながら自己を犠牲にしてまで人間らしくあろうと理想を捨てずに戦った希代さんのような人やドラマの作中で人助けを行った中国人達のような存在もリアルにいたのです。



代表的なのが中国残留孤児を育てた中国人の親達でしょう。



敵国だった日本人を匿うということは自分の命や家族さえ脅かす戦後の世の中だったにも関わらず、実際にその中で沢山の日本人の孤児達が中国人として育てられた話はあまりに有名です。



でも、そうして生き延びた日本人達も




戦後生き別れた親と再会出来た人の割り合いが決して高くない上に、ようやく再会を果たせた孤児の何割かはすっかり日本語を忘れて親とも会話が出来ないだけでなく



ようやく住み始めた日本の暮らしに慣れることなく、結局本当の親元を再び離れ、中国に戻って別々の人生を歩んでいる人も少なくないと聞きます。










戦争さえなければ幸せな親子として暮らせただろう家族も



戦争によって生涯を引き離されて他人として暮らさなければならない実態もこの70年の間には起こったことです。




















こんな悲しい話はどこか遠いよその国で起こったことではなく、たった数十年前の日本で起こったことなんです。



それを考えると一人の演者としてレッドクロスに携わり、なおかつ一人の視聴者として作品を見た時に本当に胸に思うことが沢山あります。















戦争だけは二度と引き起こしてはいけない!



それだけは絶対に間違いないと確信しています。













今の日本の情勢が様々な論議の中、賛否両論もありますが



何が正しいか?という道をまずは一人一人がより掘り下げて考えることが何より大事なのではないか?と強く思います。












レッドクロスがそういう問題提起を皆さんに投げかけたのだとしたら



作品に携わった一人の人間としてこれ以上に嬉しいことはありません。



ドラマをご覧頂き、心から本当に感謝します。