気仙沼出身の友達

上海に気仙沼出身の友達がいます

彼女に会うといつも気仙沼の自慢話や気仙沼に住む家族の話をしてくれます

上海の騒然とした生活の中ではのんびりした気仙沼が特に懐かしく感じる事が多いんじゃないかなって彼女の話を聞いているといつも思ってました

今回日本で地震が起きて

今日までそんな彼女に俺は怖くて連絡が出来ずにいました

「もし彼女の家族の身に何かがあったら・・・」

そう考えると津波が直撃した気仙沼出身の彼女には俺は怖くて怖くて連絡が出来ませんでした

でも勇気を出して電話をさっきしてみました

なんと奇跡的に彼女の家族は全員無事だったとのことです

本当に本当に良かった・・・

でも細かい情報はまだ全然入っていないみたいで恐らく彼女の実家や街はたぶん壊滅状態らしいとのこと

それでも彼女はみんなの命があっただけでも良かったと何度も言うんです

そう言いながら彼女は電話の向こうで泣いていました

今年の2月に中国の春節の際に1週間ほど地元に帰って過ごした彼女は

まさかその1か月後に自分が見たあの時の景色がきっと今後一生見れなくなる景色に変わるとは想像も出来ずにいたと話していました

この1週間

きっと何をしていても抜け殻のような魂の抜けた状態で彼女は過ごしてきていたんだと思う

最近になってようやく家族の安否が分かり生きた心地がしない状況からやっと解放されたみたいです

被災者や被災地の方々の為に何かを今後一緒にやっていこうよと俺が話すと

彼女は何度も

「ありがとう、ありがとう・・・」

って言うんです

彼女がどれだけ家族や地元を愛して

そして心配していたか・・・

ありがとうの言葉の意味にはきっと色んな想いが乗っかっていて

俺は彼女からのありがとうを聞いていたら今まで抑えてきていた感情が溢れ出てしまい涙を流さずにはいられませんでした

この先ももしかしたらまだまだ悲惨な事実や現状と日本人は直面していかなきゃいけないのかもしれない

でも

俺ももう逃げるのをやめました

自分が今やらなきゃいけない事をやっていこうと思います

未来の日本の為に今俺が出来ること・・・

きっといっぱいあるはず

そして

頑張れ！日本