Takuyaki's Blog

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I intend to record various things which I am interested in through this medium randomly. Have a good time!!

 

  うつ状態から脱出するには…                   自己の体験から申し上げますと…,                       はじめの一歩が二歩目を呼んで 続いて三歩目・四歩目に…

【前置きの章】

止まっている車は,何もしない限り,できるだけその場に止まっていようとします。

ですから,完全に停止している自動車を動かそうとする時には,大きなエネルギーが必要になります。ギアチェンジを手動で行なうマニュアルシフト車である場合,まずは,ギアをロー(速度は遅いけれども一番力が出るギア)に入れて,ゆっくりジワ~っと動かしていく必要があります。

でも,いったん動き始めて加速がついてくると,そのまま放っておいても車は前進しようとし,今度は,止めることのほうにエネルギーを注がなければならない状況になります。

 

「車は急に止まれない」のであります。

 

たとえ,世の中の車が全て電気自動車になったとしても,いきなりストップすることは無理なのです。

自動車などの機械でできたモノと人間という生きものは,別ものではありますけんど,ある部分で共通するところはあります。

私は,これまで人間をやってきたなかで,そう感じています。

 

どういうことか???

 

車やバイク,電車,飛行機,電化製品等の機械モノは,それを起動して本来の目的を果たすための最初の段階において,一番大きなエネルギーが要る(ガソリン車であれば一番ガソリンを食うし,電化製品であれば最も電力を消費する)。そして,いったんそれが動き出して,加速がついたり軌道に乗ってきたりしたならば,慣性の法則に従って,そのモノは動き続けようとする。

そのことを人間に当てはめていうと…,

 

人が何らかの物事に取り組もうとする場合や何らかのアクションを起こそうとする場合,「最初の一歩」に最も大きな精神的エネルギーが必要になる…,ということであります。そして,心のエネルギーをグ~っ!と注いだ結果,実際にアクションを起こし,それが積み重なっていくと,自ずとリズムや流れのようなものが生まれてきて,次の行動への弾みがつき,そうなってくると,そのまた次の行動へのモチベーション的なものも芽生えてきて,あたかも,自分の内面が,慣性の法則っぽいものによって活動的な方向に導かれていく…ということになるのではないか。

要約してみます。

 

私たちが日々を送っていくにあたって…,

○「最初の一歩」を踏み出すには,それなりの精神的エネルギーが必要になる。

○スタートをきる際は,その時点で取り組むべき物事に意識を集中させて,それに丁寧に対処していくことが肝要である。

○目の前のことに心の焦点を合わせて駒を進めていくと,自ずとリズムのようなものが生まれてきて,それが推進力になっていく。

 

アタクシ,自身の体験を通じて,上に述べたことは間違っていないと感じています。

 

…だとすれば,その事実を無視して,努力を“均等割り”で考えてしまったりすると,うまくいくはずのものも,“三日坊主”(=挫折・退場)で終わってしまうことになりかねません。

英語が不得意であるため,100ページある英語の参考書を十日間かけて読みきって英語力をアップしようと考えた人がいるとします。

よくあるのが,「100ページの本を十日で読むのであれば,一日あたり10ページのペースだな。おっしゃあ! じゃあ初日である今日は最初の10ページがノルマだな」…という考え方です。

でも,実際は,そのような努力の「均等割り」的アプローチでは,モチベーションが持続しにくく,「途中で挫折」という結末になることが多いのであります。

 

「最初の一歩に最もエネルギーが必要」,「出だしが肝心」ということが分かっている人であれば,初日や二日目は,一日で3ページ程度で十分と考え,その代わりに,その少ないページを,じっくり丁寧に読み込む。すぐに先へ先へと進まずに,少ないページに書かれている内容に何度も触れるようにするのであります。

スタート時にそういった取り組み方をするのは,対象とする物事に慣れるために行なうウォーミングアップのようなものです。程よいウォーミングアップで慣れていくことで,安心感が生まれ,安心できるようになると,ぐんぐんと習得のスピードは上がっていく…。

 

慣れることで,取り組み対象をモノにする速度が,日増しに上昇していく。そして,そういった局面に入ると,今度は,ストップをかけることのほうが大変になったりする場合もあります。

 

「心や意識も急には止まれない」ということなのかもしれません。

【本題の章(うつから抜け出すには…)】

前置き的な文章のボリウムが大きくなり過ぎました。スミマセン…

 

このBlogでアタクシが申し上げたいのは,標題のとおり,「うつ状態からの抜け出し方」についてであります。

うつ(状態)に陥りやすいアタクシが,これまでの体験を材料にして申し上げることができることを発表させていただきやす。

「発表」といったって,その内容は,目新しい知見が溢れる画期的なのものでは決してなく,きわめて凡庸であります。

うつ状態の最中にある人によく見られる現象・症状として,

「朝の寝起きが,とても辛い」

…というのがあります。

アタクシも例外ではありません。

睡眠によって疲労が解消し,心身のエネルギーが充満しているはずの朝一番の時間帯が最もキツい…というのは,考えてみれば不思議なことです。

 

でも,うつの経験期間が長いアタクシは,次のような見解や身体感覚を持っています。

⇒ 『睡眠をとったからといって,前日までの心身の不調(言いようのないしんどさ)が消え去っているわけではなく,睡眠の質や量が不十分であったがために,前の日における不調な感じの殆どは,今日の朝にまで持ち越されている。完全に寝入っている間は,不快極まりない自覚症状(しんどさ)から一時的に解放されてはいるけれど,目覚めと同時に,不快感も呼び起こされる。睡眠で「自覚症状ゼロ」であったのが,覚醒とともに元々の抑うつ気分にいきなり戻るわけであるから,寝起きの時に,その落差(=しんどい感じの振れ幅)をモロに感じさせられる。そんな感覚が自己の内面で渦巻く中で,今日のこれからのこと(仕事,誰かとの約束事,洗面,食事,洗濯,掃除,買いもの,その他諸々)をこなしていかなければならないのか…と思うと,しんどさや辛さが増すばかりで,何事もできないような感じに支配されてしまう。無力感に苛まれながら,自分には価値が無いと実感させられるのは,とってもキツいことだから,できることならば,つい先ほどまでの自覚症状のない状態(寝入っている状態)に立ち返って,しんどさや辛さから逃げてしまいたい!』

 

うつ特有の心身の苦しさは,眠りによって何時間か中断するものの,それから覚めると,その途端に,前の日からの負の遺産が,ド~ン!と心身にのしかかってくる。

ちと大袈裟な表現をするならば,0パーセントにまで下がっていた重苦しさの程度が,突如,100パーセント近くにまで跳ね上がる。

 

朝の起きがけに,うつの人が異様なしんどさに押し潰されそうになるのは,上に述べたようなことが事由になっているからではないでしょうか。

 

うつに悩まされている人が,朝方に,「何もできない,何もしたくない!」という感覚をもってしまうこと,そして,それを実践してしまうこと(ベッドの上で,ただただ横になり続けること)は,珍しいことではないはずです。

また,朝以外の時間帯においても,活力が全く湧いてこず,日がな一日,悲嘆に暮れるということだって,十分にあり得ます。

 

…ですが,いつまでも,そういったことを続けているわけにもいきません。

 

さて,どうしたものか。

どのような形で,その日のスタートをきればよいのか。

今回は,朝の時間帯に焦点を当てて話をさせていただきます。

ここで申し上げたいのが,「最初の一歩には大きなエネルギーが必要」,「出だしの段階では,目の前の物事に,できるだけ心を込めて丁寧に取り組んでいくことが肝要」ということです。

その際に,「リズム」を意識することも大切だと思います。

 

具体的には…,

まずは,しんどい思いそのままに,なんとかベッドから起き上がって,朝のルーティンワーク(洗面・トイレ・着替え・朝食・歯磨き・掃除・体操等)の一つひとつを,自分なりのリズムでもって,丁寧にこなしていく。また,個々の用務・作業・課題に取り組んでいる時に,「自分はいまここで何をしているのか」を意識化する。明確に意識化するために,その時点で行なっていることについての実況中継を,心の中で行なってみるのもよいかもしれません。

一つのことが片付いたら,先を急ぐことなく,次なる課題・段階へ落ち着いた心持ちで進んでいく…。

そういったことを積み重ねていく…。

 

そのような形で一日をスタートさせることを心がけ,それを習慣化していけばよいのではないか…と思っています。

 

どうってことはない日常生活上の些末な構成要素に,明確な意識をもって丁寧に向き合っていくこと,そして,それらを淡々と・粛々と消化していくことが,暗いトンネルの中で一条の光を見出す可能性に繋がっていく…。

アタクシは,そういう実感を持っている者です。

 

上に述べたことは,何日か実践をしてみても,効果の表れ方は,亀の歩みに似たものかもしれません。

…ですが,何もせず手をこまねいているよりかは,ずっと良策であるはずです。

 

励行することで,好ましい循環が生じることを感得できることだってあるでしょう。

超地味な作業ではあったとしても,自分なりのリズムで順々に事を前へ進めていくうちに,心の中に惰力や「追い風」的なものが生まれてきて,徐々に加速がついていき,そうこうするうちに,自分を支配していた陰々滅々たる感覚が,徐々に徐々に軽減していく…。

そういったことは,実際にあります。

 

ここで述べていることが,「行動療法」の範疇に入るのかどうかまでは存じ上げませんが…。

ともすれば「うつ」に陥りやすいアタクシは,自分自身への戒めの意味を込めて,今回の文章をこしらえてみました~。

 

アタクシ…,

『千里の道も一歩から』というのは,真理だと思ってます!

 

まずは,あれこれ考え込まずに実践を‼‼