前から思うのですが、
受験勉強の「醍醐味」というか「楽しさ」とは、
「成績」が「上がる」ことにあります。
いや、「あたりまえ」ですけれども。
ポイントは、成績ランクが「上位にいる」ことは「これから順位が下がる不安」があるので必ずしも「楽しくない」けれども、「下位」にいた人はちょっとの努力で簡単に「上に上がる」ので、そっちの方が「楽しい」ってこと。
たとえば、受験勉強を始めたばかりの頃、偏差値30台の底辺ビリギャル男だったりしたのが、
ちょっと勉強すると、すぐに偏差値40台になります。
え? ちょっと勉強しただけなのに、偏差値が10も上がった!!!
「勉強なんて簡単じゃん!」
「たのしー!」
・・・という時期は、ホントに嬉しいものです。
しかも、それほど大変じゃない。
さらに、その偏差値40台も、ガッチリ勉強すると、偏差値50台になったりする。
やったーーーー!!!
すっげーーーー!!!
つい2ヶ月前までは、偏差値30台だったのが、偏差値20も上がっちゃったよ~!!!
天才じゃねーの???
ジーザスクライスト!!!!
という頃も超楽しいものです。
勉強してよかったなーとつくづく思うタイミングです。
受験勉強ってマジ楽しい。
最高のゲーム、と思うものです。
・・・・しかし。
普通は、その偏差値50台からはなかなか上にあがりません。
なぜなら偏差値50台とはたいていボリュームゾーンで、層が厚く、ライバルが一番多い層なのです。
いわば「ギューギュー詰めの満員電車」で「降りまーす」とうごめいている状態。
人が多すぎて動きが悪くなるのです。
それでも、勉強はすればするほど、少しずつ上昇もできます。
ただ、ある程度の「自分なりの限界」みたいなものも視野に入ってくるものです。
・・・・仮に、成績がもっと上がって、トップ層に届くような感じになったとします。
私の体感的な話ですが、その「上のレベル」になったとて、
最初の頃、偏差値30から、ステップがボンボン上がり調子になっていった頃の
「楽しさ」みたいなものは、ほとんどなくなっているように思うのです。
昔は「ちょっと勉強するだけ」で、すぐにポーーンと成績が急上昇したのに、
成績が上位レベルのポジションになると、
「勉強をやってもやっても」相対的順序は上がらない。
むしろ「下がり気味」。
そりゃそうです。
周囲の競争相手は「天才君」ばかり。
最初からこの位置にいたような「天才君」たちになると、ちょっと勉強するだけで、もっと遙か高みに行けそうなのです。
こっちは、そういう人たちに必死で勉強しても「ついていくのがやっと」な状態。
つまり、「今の高めのポジション」を「維持するだけでも必死」で、「どんだけがんばっても現状維持がせいぜい」で、少し気を緩めるだけで順位は急降下、みたいな状態です。
・・・辛い。
・・・勉強がおもしろくない。
・・・こんだけやっても全然だめ。
・・・鬱だ。
・・・パトラッシュ。
等の展開になったりもする。
つまり、「下々の存在」から、「一気に駆け抜ける」ような、「成績上昇の局面」では「楽しさ」「幸福感」「充実感」を感じることは(結構誰にでも)できることなのですが、
いったん成績が「(自分なりに)上がり切っちゃった」状態では、「楽しさ」「幸福感」「充実感」は、逆に感じられなくなるのです。
これは「成績」に限らず、世の中全体に言えることな気がします。
「上昇」は楽しいけれども、「上のレベル」になったら、「維持だけで大変」で、「幸福感は薄れる」。
それが世の中の真実かと思われます。
「上のレベル」ってのは、「自分にとっての限界レベル」と言ってもいいのかも。
そんなことを思いました。
****************
2024年は大変な始まり方でしたが、
これからV字回復で、皆様にとってすばらしい一年となりますことをお祈りします。
「受験ブログ」&「中高一貫校の子」ランキングに参加してます。
↓ぜひこちらをクリックして、応援よろしくお願いします。