私が若い頃(大学受験の頃)には、「MARCH」なる学校群の存在はなかったと思います。
あったのかもしれませんが、田舎の高校生で、私立大学に行くことなんてほとんど考えもしなかったせいか、知りませんでした。
しかし、「MARCH」という造語はよくできてますね。
たしかに、その大学群は、偏差値帯が似通っているし、名称としても「3月」をあらわす「MARCH」と同じだし、その上、M明治→A青山→R立教→C中央→H法政 という「並び順」もちょうど「偏差値順っぽくて」説得力もある。
残念なのは、「G」MARCH と「G」をつけちゃうと、これはもう完全な「造語」になっちゃって、「うまくない」。「シャレ」として成立していない。ちょっと残念。だから「学習院」は独立させた方がいいように思います。「上」でも「下」でもなく。
「TOCKY」とかの最近の名称も、うまくないですよね。言いたいことはわかるんだけど、ただ頭文字を並べただけで、「MARCH」のような言葉としての完成度がない。シャレてないから、センスがねーなと思います。
ところで、この「MARCH」という学群の名称は、おそらく、「予備校」が作ったものではないかと思うのです。「似たような偏差値帯」だから、「難易度」も似たようなものだし、ついでにいうと、「世の中でのエラさ」みたいな指標も、その辺は似たようなものだよ、みたいなことを、受験生はじめ世間にわかりやすく浸透させることに成功した。
この20年くらいの「大学の人気レベル」を勘案して予備校が作ったものだと推測してます。
20年前と勝手な推測をした理由は、もっと昔、「中央大学」が多摩に移転する前だと、「中央大学」の特に「法学部」は、MARHよりも頭一つ抜けてたんじゃないかと思うからです。
中大の法学部って早稲田に並ぶイメージすらあったような。あと、青山は、はっきしいって、マラソン以前はもっとなんとゆーか入りやすく、わかりやすくチャラい学校な感じだった気がします。
あの正月の駅伝で連覇を開始して以降、青山学院という大学のブランドイメージは飛躍的な急上昇をしたと感じています。
「ただのチャラい学校ではない」感。
やっぱり大学スポーツってのは、大学ブランドイメージに強く貢献するんだなーと思うわけです。
他にもたとえば、「日大」。あの巨大大学も、続けざまのスポーツ関連不祥事で、ずいぶんブランドイメージが傷ついたようです。みんなが不正もしてないだろうし、みんなが麻薬もやってないだろうけれども、どっかしらそういう印象が漂ってしまう。
「大学スポーツ」ってのは、「イメージ戦略」の「広告塔」としてすごく大事って話ですね。
大学スポーツと言えば、野球の「早慶戦」も有名です。
「巨人対阪神」よりも「ライバル感」がある。
六大学野球なんだけれども、この両者の対決だけがなぜかフィーチャーされる。
ラグビーの「早明戦」も有名だけれども、野球の「早慶戦」の方がぐっと身近で広く知られています。
ところで、この「早慶」ってくくりですが、これも、おそらく、「MARCH」なんかと同様、「予備校」の戦略なんじゃないかと思うのです。
受験においては、どっちも、似たような偏差値だから、どっちも受けるようにしよう、的な。
今の時代は、おそらく、早稲田と慶應は両方とも受けるのがスタンダードなんでしょうけれども、私が昔受験した頃には、早稲田は受けたかったので、いくつも複数学部を受験しましたが、慶應とかまるで最初から眼中になかったです。
ぜんぜん、そこには行く気がゼロ。
そもそも国立志望だったんで、早稲田をおまけに受けただけで、慶應とかいつが試験日なのかも知らなかった。
「早慶」とひとくくりにされることもなかったと思います。
それこそ「早慶戦」の時にしか使わない言葉だった。
慶應の人たちは、まったく別の世界の、別の人種の人たちという認識でいました。
私田舎モノなんで、慶應みたいなところは、お金持ちの人たちが行くトコロであって、うちらには関係ないんだろうと思ってました。
早稲田大学在学中も、私の周囲の多くは、慶應とか受けたこともないような人たちが中心でした。
そもそも早稲田高等学院(←付属高校)出身者の友達が多かったですし、他にも、風呂無し下宿に住んでるような貧乏地方出身者が友達の多かったので、「慶應」とか受けることを考えたこともないような人たちばかりだったのです。
今はきっと意識が違うのでしょうが。
早稲田出身者が自分のことを「早慶出身」とか言う場合には、なんかエライ違和感を感じるのでした。
中央大学卒業者とか、青学卒業者とかが、自分のことを「MARCH出身」とか言うかね?
自分の母校の名前で言うんじゃなかろうか?
そんな予備校が勝手に付けたネーミングで、言うかな?
ちなみに、慶應大学の人たちは、たぶん、「早慶」とは言わないんじゃなかろうか。
彼らが言うなら、「慶早」と言うのではないでしょうか?
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2024年は大変な始まり方でしたが、
これからV字回復で、皆様にとってすばらしい一年となりますことをお祈りします。
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