長男の高校の卒業式だった。
夫婦で出席する。
車で行ったら予想より混んでいて、遅れ気味になる。
運良く学校近くの駐車場が空いていた。
ラッキーと思ったが、後で支払ったらびっくりするような高額駐車場だった。
ともかく駆け足に近い早足で学校に間に合う。
内容はごく一般的な厳かでエンタメ性の薄いものなのですが、
父兄はみな何度も目に涙が浮かぶ(泣くほどではない)。
この学校に入学して良かったな~。
休まず学校に行けて良かったな~。
長男は高校三年間の精勤賞だった。
不登校にならず、毎日元気に学校に行くだけで、十分幸せだ。
ほんそれ。
この学校が合ってたんだろうな~。
友達も何人もできた。
よかった~。
あーよかった。
わたしはこの地味で知らない人の多い長男の通う中堅私立中高のことを、よくこの場でもちあげるのですが、不満がないかと言えば、そらちょっとはあります。
しかし、それよりずっとずっと上回る良い点ばかりなので、感謝してもしきれないと思っています。
卒業式では、校長先生の挨拶はもとより、理事や、同窓会や、在校生送辞や、卒業生答辞など、各種スピーチで、何度もこの学校のポリシーというか校訓みたいなものが繰り返されます。
たとえば、
●明日をみつめて、今をひたすらに
とか
●違いをみとめあって、思いやりの心を
とか、
そういう言葉が、いろんな人の挨拶の中で何度も出てくるのです。
こういう「校訓」とか、わりと「形式的」で「うわべだけ」な印象をわたしはこれまでもってました。
たとえば、私の卒業した山口県の某高校では、「天下第一関」とかいう言葉が言われてました。
はあ?
なんそれ? って感じでしたですよ、当時も今も。
「キングダム」の世界観かっ
下関の「関」って言葉使いたかっただけやん、みたいな。
しかし、長男の学校のポリシーを今日の卒業式で聞けば聞くほど、あーホントにこの学校はそういう学校だったよな~と強く感じるのです。
スゴイ有名進学校というわけではないので、別に東大合格者数が首都圏ランキング上位になったりはしないのですが、こちらの学校に好んで入るようなご家庭は、そこに対する要望というよりも、「心の教育」みたいなことを重視されているご父兄が多いのではないかと思うのです。
そういう面では、まず多くの父兄は、「期待以上だった」という印象を、この卒業式にかみしめている方が多かったのではないか。
もちろん「合わない」とお感じになった方もいらっしゃるでしょう。
でもね、だったら、私立なんだから、とっとと辞めて、公立なり他の私立なりに、転校することも、高校タイミングで受験し直すことだってできたわけです。
中学受験ではそこそこ勉強して、真面目な生徒が多いので、高校受験しようと思えば、同程度以上の高校に転校することだって十分可能だったはずですし。
だけど、大半の生徒や保護者はそれを選択せずに、中高六年間をこの学校で過ごし、今日のこの日を迎えたのです。
うちの長男はADHD気味な傾向がありますが、特にそうした診断があるわけではありません。
しかし、言動はいろいろ「ちょっとヘン」なところがチラホラあります。
大人になるにつれてほとんど見受けられなくなりましたが。
その「ヘン」なところも、時間をかけてこの学校は生徒も先生も、まるごと受け入れてくれたように感じます。まさしく校訓の「違いをみとめあって、思いやりの心を」の通りに。
他の学校じゃ、こうはいかなかったろうなーと思うのです。
なお、たまに誤解されますが、わたしがこの場でADHD気味の子供がうまくなじめた話をすると、この学校が「発達障害児に向いている」「発達障害児受け入れ専門の」学校という認識をお持ちになる方が出てくるようなのですが、それはたぶん、違います。
そういうアピールをしている学校ではありませんので、誤解無きように。
とにかく、普通なら「退屈」になりそうな卒業式ですが、今回はちっとも。
6年間へのしみじみした感傷をかみしめながらのとても良いお式でした。
夫婦で、近所の「天下一品」を食べて帰宅。
わたし個人的には最も好きなYouTube番組「ざっくりYouTube」の最大目玉コンテンツの舞台がこの店舗なのです。いわば「ざっくり」の聖地的「天下一品」。何度もこの店舗でロケが行われている。
そこでの高校最後の食事。
もうこの界隈に来ることもほとんどなくなるでしょう。駐車場高いし。
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2024年は大変な始まり方でしたが、
これからV字回復で、皆様にとってすばらしい一年となりますことをお祈りします。
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