遂に買ってしまいました。家が手狭でCDは買い控えていたのですが、これはこのようなライブをやる以上、必須です。
全部で80曲以上、この中からLPで12曲、CDで11曲加えて23曲がDjangologyのタイトルで過去にリリースされましたが、残りはこれが初めての公開ではなかろうかと思います。なおYouTubeにはかなりアップはされているようです。
ジャンゴは生前にはアルバムというのはリリースしていません。何故ならジャンゴはSPレコード時代のミュージシャンだからです。彼がグラッペリと組んでいたフランス•ホットクラブ五重奏団の全盛期は第二次大戦前、まだ片面数分のSPレコードしかありませんでした。曲の長いクラシックでは何枚ものレコードが組になっており、これが写真のアルバムに似ていたので、アルバムと呼ばれるようになったのですが、SPの収録時間に曲の長さを合わせられるポピュラー音楽ではアルバムは高価で作られなかったのです。従ってシングルが基本でした。
片面20分以上が収録出来るLPレコードが実用化されたのは1948年と云われています。
その翌年、1949年から50年にかけて、ジャンゴは戦後疎遠になっていたグラッペリとローマでフランス•ホットクラブ名義でレコーディングを行います。これが所謂ローマ•セッションですが、面白い事にギター、ヴァイオリン、ベースのストリングス編成ではなく、ジャンゴとグラッペリにピアノ、ベース、ドラム(スネア)のリズム•セクションを加えたものでした。
レコーディングは80曲以上に及びました。これはジャンゴのレコーディング史上例がありません。明らかにLP製作、複数の曲が収められた、つまりアルバムの為ではなかったかと思われます。
この中から12曲が選ばれ、Djangologyのタイトルで、ジャンゴの初のアルバムがリリースされました。しかしそれはジャンゴの死後8年後の1961年の事でした。
私が最初にジャンゴを聴いた1975年には、多分これがSPを除く唯一のジャンゴの音源でした。既に当時SPは過去のものとして生産は終了していたので、一般的に聴けるのはこのアルバムのみでした。
何故この重要なレコーディングに彼がストリングスではなく、ピアノトリオを選んだのか?ジャンゴの音源の殆どがこの編成と言えるのに、何故ジャンゴの後継を自負するジプシージャズではこの編成が皆無なのか?
その辺りを私なりに追求してみたいと思っています。
この編成を再現した7月20日のライブ、是非お越しいただけると有難いです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240714/10/takuya1612/d6/47/j/o0210021015462886149.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240714/10/takuya1612/e2/2f/j/o1080076415462886153.jpg?caw=800)