まず大きな前提として考えておかなければならないことがあります。
それは、人は必ず死ぬということ。
当たり前ですが、これを忘れていると、
色々な局面で辻褄が合わなくなってきます。
一説では、人間のストレスの大半は、
その根源を辿ると「死への恐怖」に行き着くのだそうです。
死に対する考え方は人それぞれで、
もしかしたら、考えない、という考え方がもっとも主流かもしれません。
夜寝る前に考えてみてください。
自分の心臓が止まり、脳の血管の流れが滞っていく刹那のことを。
その時は、いずれ、そして確実にやってくるのです。
ですが、思うとぎゅっと心が歪むかもしれません。
そしてそれは、おそらく心にも体にも良いことではないのかもしれない。
その瞬間、を迎えたとき、
落ち着いて逝くためには、あらかじめ心の準備は必要でしょう。
しかし、常日頃から死のことばかりを思い悩んでいても、
それは決して幸せなことではないのです。
では、どうすればいいのでしょう?
私はこうしています。
毎週土曜日の夜、夜眠る前の一瞬だけ、
私は死について考えます。
その日だけ、その時だけそれに耐えます。
そして、それ以外の6日間は、死のことを忘れるのです。
いわば、トレーニング。
眠りに落ちる寸前、垣間見える死の姿は、
依然として凄まじい形相をしています。
だが、いつかそれを飼いならせるかもしれないと思っています。
人間は、遺伝子の構造上、学習し、習得する生物です。
そして、そのことに喜びを感じる性質を持っています。
特に日本人にはその傾向が強い。
色々な悟りの道があるのでしょうが、
わたしはただ、そうしています。
そして、死という真っ黒な機軸を見据えた上で、
自分という人間を理解し、愛するように心がけています。
なぜならば、人生の時間には限りがあるのだから。
