素朴な疑問で
ファッションって何?
というのがある
今回はこれにお答えします
さて、何でしょうか?
服とかアクセサリーでしょ
と言う人々が大半です
僕は
人を囲み覆い包む物全てファッション
例えば車や電車
これも人間を覆い包んでいて雨風からも守ってくれます
寝る時に使う布団
布団はコートなどの防寒着が大きくなっていると考えればわかりやすいですね
さらに大きい視点で見れば
人間の住んでいる部屋
建築の設計図は服のパターンです
防寒断熱の為の壁は生地
瓦は頭蓋骨の事をカワラとも呼びますので
家は巨大な人間であると昔の日本人はわかっていたと思われます
家は個人の趣味趣向で色や形も様々な物が作られてます
その各部屋にはインテリアがあって
部屋のテーマ別に様々な色や形があります
家は作るのに大変な時間とお金がかかり、
その日の気分によってそう簡単に建て替えはできませんが、服はその日の気分で簡単に変える事ができる
ファッションの最小単位
であると言う事です
最小単位が服なら最大単位は?
もっと大きな視点で見れば街
日本の城
は鎧を着て座っている武者からデザインしています
良く見てください。天守閣はちょうど武者の頭部分で
石垣は腰に付けている弓矢除けです
巨大な着物型をしています
ちゃんと左右の着物袖まであり
首の部分は天皇の住む御所になっています
1995年に僕の服を着たエンジェラーと呼ばれる人々が大阪で誕生して、世間がテレビや新聞、雑誌で話題にして取り上げました。
その大阪で数人しかいなかったエンジェラーは近年ヨーロッパやアメリカにも波及しています
少人数であっても、世界各地にまで影響を及ぼせるという良い例になったと思っています
1995年当時の話
着物袴でブーツを履いて街を歩いていたら
変人を見る目で見られたものです
普段の街では着物を着ている若者は誰一人居なかったですし、どこを見てもアメリカンカジュアル一辺倒な状態でした
着物は冠婚葬祭や正月、夏祭りでしか着れないと思い込み、着れない状況を自ら作っているようでした
まずその洗脳を解こうと思いました
洋服と合わせ易い様に着物と洋服の両方の要素のある服をデザインしました
そして大阪の若者たちに受け入れられ、
着物のストリートファッション化に成功しました
その後和風ブームが日本で起こったのは偶然ではありません
欧米各国の人々が卓矢エンジェルの和要素の服を着て街を歩いたり、イベントで着飾ることによって、
人間は視界に入って一旦見た物は決して忘れてはいません
脳のレコーダーにはしっかり刻み込まれます
ファッションビジュアルにはそういうパワーがあります
見る前と見た後では心に少しの差が生まれます
人の視界から深層心理に訴える事による
【ほんの少しの変化】を起こす事
【ほんの少しの変化】は少し人類の進む歴史の方向を0.00001度変化させるだけですが、
そのわずかな角度は数百年後には大きな差となって現れてきます
もし、現状を良くしたいなら
その良くなったであろう未来に現れる服を想定してデザインし、現在に流通させて
一部の人々の衣装を変える
服というファッションの最小単位にはそれができるのです
この些細な変化がひいては国や世界を変えてゆく
ファッションデザインの極意はここにあります