例えば、ハワイとかグアムとかに旅行に行く前に、日本で国際運転免許証の手続きを行って、国際運転免許証(念のため日本の免許証も持参)を、現地のレンタカー屋で見せると、レンタカーを借りて、運転することができます。

 

ところが、ここインドネシアでは、それができないんです。新たにインドネシアで運転免許証を取得する必要があるんです。

実際に、インドネシアで運転免許証を取ったことはないのですが、外国籍者は「普通乗用車」と「オートバイ」の運転免許証が取得可能とのこと。ただし、手続きにお金も時間もかかるらしいですが。

 

実際にインドネシアで運転免許証を取った人の話では、筆記試験があるのですが、試験問題はインドネシア語とのこと。更にハードルが上がりますね。

 

仕方がないので、インドネシアで暮らすほとんどの外国籍者はインドシア人運転手を雇っています。私もそうです。

 

しかし、不便ですよ。予め計画を立てて、運転手の都合を確認しておかなければならないので。

運転手が同居しているなら融通もきくかもしれませんが、ほとんどの場合、運転手は「通い」だと思いますので。

 

じゃ、なんでこんな不便な制度をインドネシア政府は外国籍者に押し付けるのか?

ちゃんと調べた訳ではないのですが、次のような理由からではないかと思います。

 

人口270百万人を抱えるインドネシアは、まだ人口が毎年1%強で増えています。そして、毎年3百万人の新卒者が労働市場に流れ込んできます。

人口が減りつつある日本とはえらい違いです。

 

インドネシア政府は、これらの新卒者に加えて、失業者の就職支援もしなければなりません。

その一つの方策として、インドネシア政府は、外国籍者がインドネシアで自由に運転できないように規制し、その代わりにインドネシア人が運転手という職業に就けるようにしているのだと思います。

 

昔、日本が外国企業の日本への進出をできるだけ制限し、日本国内企業の育成を図ったのと、ある意味同じ手法ですね。

 

どの国でも、政府にとって「雇用」は重要な課題の一つですね。

その国の経済成長や社会の安定などに直接関係しますので。