★★★+
鑑賞No:01859
製作:2009年/日本/130分
監督:岩本仁志
出演:玉木宏/山田孝之/石田ゆり子/石橋凌
16年前、ある島で島民全員が虐殺される事件が発生。その事実は政府の手によって闇に葬られるが、実は惨劇を逃れた2人の少年がいた。その一人、エリート銀行員となった結城は16年前の事件関係者に制裁を下す美しき殺人鬼となっていた。そしてもう一人の賀来は神父となるものの、結城の犯罪を黙認し苦悩することに・・・・。
手塚治虫生誕周年を記念して製作された作品。まず何よりも玉木宏演じる殺人鬼・結城の好演が光る。原作は読んでいないので良く分からないが、論評では原作との違いを酷評されているようだが、玉木宏の冷静で冷徹な殺人鬼はピカレスク映画としては及第点だと思う。またその結城を追う刑事を演じていた石橋凌も、歳を取って太めの体型でありながらのアクションシーンはなかなか見事だった。もう一人の主役・山田孝之の存在がやや中途半端な感じでイマイチいつもの存在感が感じられなかったのは残念。ストーリーはいわゆる復讐ものだが、復讐者が主役のこの手の映画であのラストは満足できるものなのか?ラストも山田孝之同様、中途半端感は否めなかった。