★★★+
鑑賞No:02340
製作:2012年
監督:吉田大八
出演:神木隆之介/橋本愛/大後寿々花/東出昌大
バレー部のキャプテンで成績も優秀な桐島。ガールフレンドは、校内ナンバーワンの人気女子・梨沙で、男子からも一目置かれている。ある金曜日の放課後、桐島の姿が見えなくなり、部活をやめたという噂が学校中に広がる。キャプテンの退部に、バレー部員たちは戸惑い、ざわめき始める女子たち。不穏な空気が流れる中、映画部員たちが行動を始めた・・・・。
タイトルから「桐島」が主役と思いきや、「桐島」なる人物は皆の口から名前として出てくるだけで、結局最後まで姿を見せない。また、同じ時間を人物ごとに視点を変えて何度も描くことによって群像劇がより強調されるという、不思議な効果と、人物の浮き彫りに成功している。登場人物を演じている俳優がほとんど知らない人だったので、この効果は大きい。ただ、「桐島」は出てこないし、桐島に関する真実は不明のまま、最後にオチもなく、なんか消化不良のまま終わってしまう感は否めない。よって解釈は百人百様となる映画のようで、誰に感情移入するかによっても見方も感想も違ってきそうな映画。