★★★★+
鑑賞No:02325
製作:2012年/日本/116分
監督:羽住英一郎
出演:伊藤英明/加藤あい/佐藤隆太/仲里依紗
海上保安官の仙崎大輔とバディの吉岡哲也は、海上保安庁最高レベルのレスキュー能力を誇る“特救隊”こと「特殊救難隊」の隊員となっていた。ある日、吉岡の恋人・美香の乗ったジャンボジェット機206便が羽田上空にてエンジン炎上のアクシデントに見舞われる。空港への着陸が困難となった206便は、海上への着水を強行することになり、仙崎らは機体が沈むまでのわずか20分間での乗客乗員346名の全員救出に挑むが・・・。
個人的にはシリーズ全4作の中で最も面白かった。これまでは映画の冒頭で事故が起こり、救出がメインの構成だったが、本作は前半は人間関係を中心とした内容で、中盤やっと事故が起こるが、それもすぐではなく、ジャンボ機に異変が発生してから海上着水まで結構時間をかけて描いており、観ていて緊張感が持続しっぱなしだった。そしてやっと後半になって救助となる。そんな関係で、困難とされた乗員乗客346名の救出シーンは意外とあっさりとなっている。今回特によかったのは、隊員や対策本部に曲者の俳優を配しておきながらいやらしい人間関係や対立がなかったこと。もちろん意見や考えの相違はあるが、ともかく関係者みんなが最も可能性の高い対策を必死で考え、全員救出のために一丸になるところはまさに日本人の美しい一面を見事に描いていたように思う。特に機体が着水するや否や、救助のために一斉に機体に向かうシーンには身震いした。ネタバレになるのであまり書けないが、最後は清々しい感動を味わえる作品。