★★★★
鑑賞No:01991
製作:2009年/イギリス/97分
監督:ダンカン・ジョーンズ
出演:サム・ロックウェル/ドミニク・マケリゴット
宇宙飛行士のサムは、地球に不可欠なエネルギー採掘のため3年契約で一人、月に派遣されていた。月の基地では地球との直接通信することを禁じられており、話し相手は人工知能搭載ロボットのガーティだけだった。妻テスとの会話も衛星事故によって閉ざされていたが、任務終了まで2週間となっていた。そんなある日、彼の周りで奇妙なことが起こり始める・・・・。
低予算映画ながら、最後まで観る者を惹きつける作品。3年契約の単身赴任ということで、つい我がことのように観てしまったが、3年間一人ぼっちで話し相手はロボットだけというのはやはりチョット辛い。幻覚をみてもしょうがないか・・・とも思えるが、3年近く勤務してきて何もなかったのに、残り2週間となって精神に異常をきたすのはおかしい展開だな?と思っていたら、ストーリーは意外な展開に進んでいき、切ない気持ちになっていった。恐るべき近未来の企業形態を暗示しているかの如くだが、一方、年々進歩し続けている人工知能機能搭載ロボットだが、本作でのガーティが人間らしいロボットであることに唯一救いがあった。監督のダンカン・ジョーンズは、あのデヴィッド・ボウイの息子。次回作が楽しみな監督である。