大奥 <男女逆転> | シネマ大好き!

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今まで観た映画の感想です。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02072
製作:2010年/日本/116分
監督:金子文紀
出演:二宮和也/柴咲コウ/堀北真希 /玉木宏


江戸時代中期。世は7代将軍家継の治世。男だけを襲う疫病のため男性の死者が激増し、男性の数は女性の4分の1にまで減っていた。そのため、すべての要職は女性が占め、数少ない男性は子種を残すことのみが重要な役目となっていた。そんな世にあって、貧乏旗本の子息である水野祐之進は家を救うために大奥にあがることを決意する・・・・。


大奥といえば、豪華絢爛たる女性陣の、権力争いとドロドロした人間模様が描かれているのが多いが、この作品はちょっと趣が違う。そもそも男女が逆転しているという設定からして奇想天外というか、もはや笑うしかない設定。ただ、男性が主役ということで、女性よりも派手さやドロドロしさが無かったので、インパクトは薄いものの、ある意味楽しく観れた。陰謀や出世争いはあるものの、険悪な対立軸はなく、ストーリー的にはありきたりの時代劇だが、女性の権力者に仕える男性の悲哀を強く感じる映画となっている。男性同士のラブシーンはちょっといかがなものかと思われたが、柴咲コウ演じる吉宗はサバサバ、きびきびしていて、現代に求められる理想の政治家像のような感じを上手く出していた。