製作:2003年/日本/109分
監督:瀧川治水
出演:宮藤官九郎/田中邦衛/高野志穂/司葉子
フリーターの里中高志は以前入院していた病院で一目ぼれした看護婦・桂を追い、浅草の高齢者マンションでアルバイトを始める。その初日、高志はマンションの入口で奇妙な老人・藤原と出会う。ところが藤原はすでに昨日死んでいたのだった。そしてその老人・藤原は高志に憑りついてしまう。そして、藤原が生前好きだった千鳥への想いを、高志の体を使って伝えようとしていたのだった・・・・。
宮藤官九郎の初主演映画。初主演ということでまだ初々しさというか素人っぽさが残る映画。田中邦衛が死んで他人に憑りつく人を控えめな演技で好演している。主人公に憑りついた理由はラストで分かるけど、タイトルになっている「福耳」はあまり重要なキーワードではないようで、ちょっと物足らなかった。ストーリーの素材はなかなか面白い気がしたが、少しコメディ調が強すぎたせいか、心に沁みる映画とまでは行かなかった。最近おネエ系タレントが増加しているせいか、ベテラン俳優のオカマ役をよく目にするが、本作では宝田明がその役を好演していた。
