クライマーズ・ハイ | シネマ大好き!

シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01673
製作:2008年/日本/145分
監督:原田眞人
出演:堤真一/堺雅人/尾野真千子/山崎努


横山秀夫が17年かけて書き上げた同名小説の映画化。
1985年8月12日、群馬県御巣鷹山に日航ジャンボ機が墜落し、520人の死者を出すという航空史上未曾有の大惨事が起こる。群馬県前橋市にある北関東新聞社では社長の一声で一匹狼の悠木を全権デスクに指名し、大新聞社相手に地元紙ならでわの紙面作りをすべく、激闘の1週間が始まる・・・・。



四半世紀近くたった今でも鮮明に記憶に残っている日航ジャンボ機墜落事故。それぐらい事故発生当時は連日連夜センセーショナルに報道された事故であり、それに値する未曾有の大惨事であったことはいうまでもありません。そんな大事故を題材に、事件の現状や真相を追う地方新聞社の内情を描いています。新聞は他の出版物と比べてもその過酷さは想像できます。毎日が締め切りであり、紙面も刻々と変わる状況によって対応を迫られるものであり、世俗の週刊誌などと違って予想や勘だけでは記事にできない(この映画でも主人公はダブルチェックという確証を追求することに徹している)現実があります。そのあたりの葛藤や社内での激論はリアル感がありドキドキしながら観れました。一方、新聞社の内実を描いた作品としては秀逸でしたが、題材となった日航機事故そのものについては描き方が少ないように感じた。2時間程度の映画という時間的制約があると思うが、その中で描くのであれば事故直後の1週間に限定してもう少し濃密に描いて欲しかった。少なくとも時折挿入される登山シーンや離れ離れになっている息子との話は要らなかったと思う。(原作がどうかは分からないが・・・・)