Q:比較静学とはなんですか。
A:比較静学というのは、経済学の方法論的な話である。モデルを作り、他の条件が一定だと仮定して、ある一つの独立変数を変更した場合、すべての従属変数が一定の値に決まった時点で、変更前とどのように違っているかを比較することをいう。
変更前と変更後の結果だけを比較し、そのプロセスを不問に付すような方法論的枠組みを比較静学という。
(ちなみに、コトバンクに「経済静学・経済動学」というページがあったので、そこから拝借すると、以下のようになる。)
同時点に成立する均衡状態における経済変数間の関係を取扱うものを経済静学という。すなわち各変数の値と時間との関係を捨象した分析を行う理論分野である。これに対し均衡状態にいたる過程を時間のずれを伴う経済変数間の相互依存関係により分析するものを経済動学という。この場合には各変数の時間的変化が重要となる。経済静学においては所与の条件のもとにおける均衡状態を分析する。これに対し,その条件が変化した場合の均衡状態の変化を比較分析するものを比較静学という。静学と動学との区別は R.フリッシュにより初めて明らかにされ,さらに静学的均衡と動学的均衡の関係が安定条件の問題として P.サミュエルソンにより分析された。
(このうえで、経済動学ってのがイマイチピンとこないので、いかに書くと、)
経済諸変数の異時的因果関係によって生起する,時間の経過にともなう経済変動の特性を解明することを目的とする研究。
(てな感じです。動学をつかむには、標準的な応用マクロ経済学を勉強したほうが良いのかな、と思うので、そういうコーナーも作ろうと思います。)