普通ってなに?
ノートルダムの鐘を観に行った
カジモドは海宝直人。
ジャージー・ボーイズで改めてちゃんと彼を観て(一緒にやりながらね)なんてクレバーで素敵な人なんだろうと思っていた。
久しぶりに見た直人。
もちろん、この作品全体が素晴らしくて途中眼球を支える筋肉がおかしくなり、焦点が定まらなくなるほどの現象が起こった。
昔、サイドショウと言うミュージカルに出演させていただいたことがある。
それは実在した見世物小屋で働く結合性双生児、ヒルトン姉妹を描いたミュージカルだった。
そのテーマも『普通ってなに?』だった。
五体満足が普通で綺麗なのか。
そうじゃない。
綺麗な振りして心が化け物である事もある。
ノートルダムの鐘もそんな人間の欲や心の隙間、心の闇に焦点を置いた物語。
最後、皆がせむしの様に曲がった姿の中、凛と佇む直人の透明感というか神々しく見える姿が尚更素晴らしかった。
終わって会う直人はいつもの誠実な直人。
出会えて本当に良かった。
ありがとう、直人。
ありがとう、ノートルダムの鐘。
是非、皆にこの作品を見て欲しい。
白石拓也