「絵のない本」

「昔むかしあるところに…」

幼い頃寝る前に必ず母に本を読んでもらっていました。

始めは絵本。当時の絵本は今ほどバリエーションもありませんが
「かちかち山」や「白雪姫」など、それはそれはワクワクしながら聞いていました。




これは当時読んでもらった、初めての「絵」のない本です。

読み聞かせのための本で一日一話になっていました。
読んでもらっていても「全く絵がない」という事で
とても大人になった気がしたのを覚えています。

一日一話が物足りなくなんとかもっと…と強く希望して
二話、時に三話も読んでもらうと特別に可愛がってもらったような気がしたものです。

結婚した時にもこの本は持っていきました。
保育園に通うようになった我が子たちにこの本を初めて読んだ時は
なんだか誇らしい気持ちになりました。
子供たちには絵本の方が人気がありましたが
それでも必ずこの中から一話読みました。
読んでいて懐かしい話もあれば
全く覚えていないものもありました。

何かと忙しない子育てに時期に
とても貴重な時間だったと思います。

最近その子供たちのチビどもが泊まりにくると
この本を読みます。

親子三代にわたり読まれている本。

大切な宝物です。