しばらく前ですが・・・

近所のマッハおじさん S様が立ち寄ってくださいました。

このお客様とも長いお付き合いになります。

最初は赤エグリ、ゴールドH2、紆余曲折して今は白エグリです。

 

お帰りになってしばらくしたら電話が鳴りました。

ガソリンスタンドで給油したらオーバーフローが止まらない!!

という事で緊急引き上げ!!

 

確かにコックを開けるとありえない勢いでオーバーフロー・・・。

これは一般的なオーバーフローではないですね、たぶんアレです。

早速キャブを外す準備です。

 

キャブを外してフロートチャンバー内を点検します。

 

はい,正解です。

オーバーフローパイプが脱落・・・。

過去にもこのような修理は何度もしています・・・。

 

フロートチャンバーの穴に真鍮のオーバーフローパイプが軽圧入されているのですが

長い年月を経て腐食や劣化等で、はめ合いが緩くなっていきなり外れます。

これが外れると穴の開いた桶ですのでダダ洩れです。

 

念の為に他の気筒のパイプもチェック。

手で引っ張っただけで全て抜けました・・・

緩すぎますね・・・。

 

修理の方法はいろいろあると思いますが

私はいつもエポキシ樹脂で固めて修理します。

接着前に紙やすりで傷を付け脱脂するのは言うまでもありません。

完全硬化後に漏れがないかチェックします。

同じような症状でパイプにクラックが入る事があります。

その時はハンダを盛って修理する事が多いです。

 

原因がはっきりしていますので処置をすれば完全になおります。

オーバーフロー修理完了です。

 

チャージランプがいきなり点灯する時があるという事でこちらも修理。

エンジンの振動や車体の振動と関係がありそうですので

接触不良や断線の疑いが強いです。

チャージランプ周りの配線を点検すると・・・

 

触ったら取れました・・・。

ここが断線寸前だったのが原因で間違いなさそうです。

 

怪しいビニールテープをはがすと過去の修理跡が出てきました。

 

ビニールテープだと耐久性が無いので熱収縮チューブで絶縁。

ギボシも新しく交換して作業完了です。

チャージランプも正常に作動するようになりました。

 

試乗して問題ないので完成です。

500ssは乗りやすくて良いですね~

 

旧車らしい変化球気味な修理でした。

過去に何度も経験している症状ですのですぐに気が付きましたが

初めての時は原因究明に時間がかかった記憶があります。

古い物ですのでセオリー通り、マニュアル通りではいかない時もあります。

症状から仮説を立て、原因をしっかり追究できれば修理できるはずです。

治るまで諦めない、粘り強さとしつこさが大切ですね!!

まだまだ日々精進です!!