KAWASAKI  750SS H2C にお乗りのS様!!

風の噂を聞きつけてご来店いただきました。

何年振りの再会でしょう?10年以上ですね、たぶん。

あの頃と同じH2Cに乗られていますが、エンジンから気になる音が・・・。

右シリンダー?辺りから打音がします。

 

この日は顔を見に来てくださっただけでしたので

乗るには問題ないという事でご帰宅。

後日、私の師匠に右シリンダーを外してもらったところ

コンロッドビッグエンドベアリングがガタガタと連絡がありました。

修理依頼を受けたものの、車両を預かるスペースがないと伝えると

エンジン降ろして持ってきてくれました・・・。

断る理由がありません。

 

最低でもクランクシャフトのオーバーホールは必須ですので

エンジンを分解していきます。

クランク以外は問題ないと良いのですが、そんなはずは無いですよね~

10数年前にボーリングしたのですが吹き抜けまくっているように見えます。

 

ピストン外してコンロッドのガタチェック。

右は言うまでもなくガタガタ。他もクリアランス大きめです。

 

どのぐらいガタガタかは動画をご覧ください。
 
ケース分解の前にマグネットローター外そうと見てみると
何やら怪しい金属粉がついています。
左クランクシャフトオイルシールが外れてローターと接触・・・。
ローターの裏が削れていました。
やはりいろいろ出てきます。
これが後ほど問題になるのはこの時点では気づいていません・・・。
 
気を取り直してクラッチ周りを分解。
 
こちら側は特に問題なさそうです。
 
クランクケースをひっくり返してケース分割です。
 
クランクシャフトの汚れ方がなかなかハードですね。
 
ロアケースの底に未燃焼ガス?というかカーボン?タール?
特にセンターにはたっぷり溜まっていました。
 
ミッションはドックの摩耗も少なく動きも悪くないようです。
 
ミッション取り外すとシフトドラム、シフトフォークが出てきます。
シフトフォークもぱっと見まともそうに見えます。
 
とにかく一回洗浄してからしっかり点検しないといけません。
クランク、ミッション、シフトドラム、フォークを外して洗浄準備です。
 
外したシリンダー、ピストンも洗浄してから計測しましょう。
 
分解が終わってひたすら洗浄してから、改めて各部の点検です。
長くなりましたので続きは次回へ。
いつも通り完成まで長くなりそうですが、お付き合いよろしくお願いいたします。