ロックンロール以外は全部嘘 ☆ブルボンズVoカトウタクミのブログ☆ -3ページ目

リョーピー置き去り事件

この20年でいろいろおもしろいことはあったけれど


しいてひとつだけあげるのならば


「リョーピー置き去り事件」


これにつきる



たぶん2009年か2010年だったと思う


我々は深夜に車移動で大阪へ向かっていた


当時は0時過ぎに東京を出発して6時くらいに大阪のカプセルホテルに入り早朝パックというので15時くらいまで滞在してからリハにいく、というのが定番になっていた


その日もオレがAdmの勤務を終えるタイミングでメンバーが集まり大阪へ向かった


池袋を出発した瞬間に後部座席に座っていたリョーピーとハットリは眠りにつき


オレとブンさんは海老名SAで食事を取ることにした


後ろの2人は寝ているのでそっと車外に出て行き2人で食事を済ませ戻る


再度出発した15分後くらいだろうか


ブンさんが妙なことを言い始めた


「リョーピーから電話だ…」


?????


は???


「はい!もしもし!」


電話に出たと同時に後ろを振り返ったオレとブンさんの視界には真横に寝転がったハットリが現れた


え?


リョーピーさんどこ??



ということで我々は後部座席で寝ていると思い込んでいたリョーピーを海老名SAに忘れてきた

 


もともとトラックドライバーをやっていたオレはルームミラーを見る習慣がなくサイドミラーだけを見て運転しているので後部座席の様子をまったく見ていなかった


そして2人は眠っていると思い込んでいた


そもそも4人乗りの車で横になって寝ていること自体がおかしいのになぜハットリは横になって爆睡してる?


突っ込みどころはたくさんあるけれどとにかく我々はリョーピーを海老名SAに忘れてきた


出発してしまったなんていじわるな冗談だと思っていたリョーピーは


「もうー、そういうのやめてくださいよ〜w」

 

と言っていた


オレとブンさんは今にも爆笑しそうなのをこらえながら


(絶対笑うなよ、絶対笑うなよー)


とアイコンタクトをしている


とりあえず最寄りのPAに車を緊急停車


一応リョーピーに「ヒッチハイクでここまでこれないか!?」と聞いてみるも拒否


仕方ないのでいやいや迎えに行くんだけれど、いやいや迎えに行ったということを悟られないようにしなければいけない


オレとブンさんと途中で起きたハットリと3人で「申し訳ない!」という雰囲気を出しながら迎えに行った


翌日我々は全員疲労困憊である


あれはどうするのが正解だったんだろうか


いまだに答えは出ない





20年

もうすぐブルボンズの20周年ワンマンだ 



まったくもって、これっぽっちも20年もバンドをやるつもりなんてなかった


そもそも他のバンドマン達と根本的に違うのは、オレはバンドをやりに東京に出てきたわけじゃない


ただ親元を離れて暮らしたかっただけ


音楽は中学生の頃からメチャクチャに好きだった

好きすぎたもので趣味が本格的すぎてクラスメイトとは話が合わなかった

日本のバンドにもうんざりしていたし、こんな連中とバンドをやりたいなんて思いもしなかった


いや、本当は心の奥ではバンドはやりたかったけどね

わかりあえる人間がいなかったんだね


東京に出てきてからもバンドで食っていくつもりなどはひとつもなく


別に夢も目標もなく


毎日レコード屋に通って狂ったようにレコードを買っていればそれでよかった


同郷で唯一音楽の趣味の合う友人と遊びでバンドを始めたのは21歳くらいの頃だったか


そこまで音楽にのめり込んでいたわけじゃないもう1人の友人を無理矢理ドラムにしてブルボンズの前身バンドが出来上がった


別に売れたいとかいう願望はひとつもなくて、ただラモーンズとピストルズの真似事が出来ればそれでよかった


仕事の合間に月1回程度ライブをやって朝まで飲む


そんなことが3,4年続いた


そしたらなんかね


数人程度だけどお客さんがつき始めたんだよ


これはまったく予想していなかった


そうするとだんだんオレにバンドを本気でやりたいっていう気持ちが芽生えてきてね


当時のメンバーに解散しようと切り出した


メンバーがオレに付き合ってやってくれていたのはわかっていたし、プロでやるような実力はまったく持ち合わせてなかったから


本気でやるならちゃんとしたメンバーを集めてマジでやらなきゃ


あくまで我々は遊びバンドだった


ということでオレが25歳のときに結成したのがブルボンズだ


結成半年後くらいにデモCDを作っていろいろなレーベルに送った


このときこれがどこにも引っ掛からなかったらスッパリ辞めようと思っていたんだけど、あっさりと有名レーベルから声がかかりCDの全国発売が決まってしまう


そこからはもうずっと夢中で休まずやってきた


いい時もあれば悪い時もあった


クソみたいなライブも素晴らしいライブもたくさんやった


気がつけば20年だ


いったい何本ライブをやったんだろう?


1500本くらいはやったかな?


たくさんのお客さんと出会ってたくさんの仲間が出来た


同じことの繰り返しが嫌いなオレはずっとスタイルを変え続けてきた

いろんな人の期待を裏切り、求められるものを捨て、別れ、また新しい人達と出会った


売れそうになったことも何度かあったが売れなかった

後悔はなにひとつない

だって20年やりたいことだけをやってきたから

こんな幸せなことはないよね


客が増えないとかCDが売れないとかさ

そういうのは2次的なものにすぎなくてね

ずーっと自由にやってこれたっていうのはすべてに勝る


20周年ワンマン

楽しみだねー


懐かしいお客さん達もたくさん来てくれるようだ


でもね

その日ステージに現れるのは20年前のオレじゃない

今のオレが現れて、キミの期待を裏切って、好き放題やるのさ



























































ドライブしろ!

運転をするとき基本的にナビを使わない

前の車にも今の車にもナビは付いていない


嫌いなのだ



たとえば海までドライブしようとしたとき、自分で好きな道を通って行けば楽しいドライブなんだけど、ナビを使った瞬間に運転ロボットになった気分になってしまう


「300m先を右折してください」

「2.5km道なりです」


人間の感覚でスッと正確にわからない数字を出してくるところも運転ロボットになった気にさせられる一因だ



しかし世の中のほとんどの人はそうやって自分が通る道をコンピューターに決めてもらう


確実にそれが主流だ


仕事は仕方ないけどね、プライベートで遊びに行く時くらい自分のフィーリングで好きな道を通ればいいのに


なんでもかんでも人に決めてもらうもんじゃないよ

人っていうかコンピューターに


Netflixを開くと出てくるあなたにオススメの番組を見て、Apple Musicに出てくるあなたにオススメの音楽を聴いて、マッチングアプリであなたにマッチした人と付き合って、ナビゲーションが教える通りの道を通って旅行に出かけて、食べログの評価が高いお店で食事をするのならそれは本当にあなたの人生かな?


つまんねー映画を観たり、レコード買ってハズしたり、遠まわりしたり、まずい店に入ったりしたほうが楽しいのにな


オレなんてこないだ適当に立ち食い蕎麦屋に入ったらもりそばが1400円だったぞ


衝撃すぎてコオタと2人で大爆笑したよ

大事なことは全部自分で決めるんだ

失敗するからおもろいんだ