匠BANK.P インタビュー企画 第9回
株式会社シーグリーン
中井 浩 営業本部/本部長
第9回目は株式会社シーグリーンの中井本部⻑にご協⼒いただきました。
ポイントの運用・管理の『タメットCLUB』をはじめとし、顧客管理のシステムやセールスプロモーションのほか、スマホやパソコンを使ってリアルタイムに従業員にポイントを付与できる⼈事評価システム『評価ポイント』のシステム開発・販売などを行なっている株式会社シーグリーン。
⾃⾝も部下たちのマネジメントや教育を⼿掛けつつ、『評価ポイント』の営業戦略などを考え、⼈事評価に関するセミナーでも登壇する中井本部⻑は、⼈事評価を通して⽇本の労働者を元気にしたい!という使命感が感じられるお話を伺えました。
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匠BANK.P(以下 匠)>
本⽇はお時間をいただきありがとうございます。
この会社に⼊られるまでの経緯をお伺いできますか?
中井様(以下 中井)>
今の会社は結婚する時にどこかちゃんとした会社に入ろうと思って(笑)探していました。
当時はお金がなくて、営業の仕事は成果を出せばインセンティブをもらえたりすると思ったので、営業職で探していました。シーグリーンはビジネスモデルがすごく面白そうだな、と思ったのを今でも覚えています。
ただ、給料はあまり良くなくて、もっと給料が良い会社があったので、そちらに行くことにして最初はお断りしたんです。しかし、社長から連絡があって「同じ給料を出すからこっちに来て欲しい」と言われまして、結局シーグリーンに入社しました。
匠> そこまでするなんて、どうしても来て欲しかったんですね!
中井> どうですかね・・・(笑)
当時は3人か4人くらいしかいないような小さな会社でした。まだオフコンのサービスでソフトをカスタマイズして販売していましたが、社長がこれからはクラウドだと言って、クラウド上で会員を管理するシステムを始めた時期でした。
匠> 今はどのような業務をされていますか?
中井> 営業部は大体20数名いるのですが、私は部下のマネジメントや指導をしたり、戦略を考えたりしています。
最近新卒も取るようになったので、採用活動や教育に時間を割くことが多く、お客様のところに足を運べていないのが心苦しい点です。
匠> 現在特におすすめしているサービスなどはありますか?
中井> 『評価ポイント』という人事評価システムを作りました。
こちらは、人事評価をポイント式にして、評価対象となる行動をとったらリアルタイムで従業員にポイントを付与するシステムです。LINEと連携することができるので、ポイントを付与するとすぐに従業員のLINEに通知が表示されます。
グループLINEにも表示できるので、社員同士ポイントに対して賞賛しあったりすることができます。
匠> そのサービスを作るに⾄った経緯はありますか?
中井> もともとホールさんなどとお付き合いがある中で、多くの店舗さんが従業員の離職やモチベーションの向上、また⼈事評価システムの利便性に悩んでいらっしゃるのを感じました。
そこで評価を数値化し〝⾒える化〟することで、従業員が正当に評価されていると実感することができるシステムを開発しようと思いました。
⻑期で評価する場合だと、初期の事は記憶が曖昧になり評価に反映されにくくなることも多いですが、評価対象となる⾏動の後すぐにポイントが付与されますので、記録がしっかりと残ります。
よく評価時期の直前に頑張った⽅がボーナスが上がる、という話もよくありますが、⻑期に渡りしっかりと記録が残るので、正当な評価を⾏うことができます。
匠> 従業員のモチベーションも⻑期間保つことができますね。
中井> はい。LINEと連携できるので、グループLINEを作ってポイントが付与された⼈を褒め合うこともできます。従業員は仲間に承認されることでよりモチベーションがあがります。
また、「いいね」ポイントという機能があり、従業員同⼠で⾃分の持っているポイントを付与できるようになっていて、業務上でサポートしてもらった際などに、感謝を伝えることができるんです。社内のコミュニケーション活性化や、賞賛する⽂化の醸成に役⽴ちます。
匠> かなり好評だそうですね。
中井> だいたい1ヶ⽉で30〜50件のお問い合わせを頂きます。働き⽅改⾰などの影響もあるかもしれませんが、需要は多いように感じますね。
匠> 導⼊企業さんからの反響も良いですか?
中井> はい。このシステムを導⼊しポイントを付与するようになって、従業員の⾏動を普段から意識して観察するようになり、コミュニケーションも増えたというお声をいただきました。
⼤事なのは、ただこのシステムを導⼊するだけで終わらせないことです。せっかく導入しても、リーダーの方がポイントを付与してあげてないとか、しっかり運用していこうという気持ちがないと導入してももったいないですからね。
匠> 作るにあたって苦労した点はありますか?
中井> やはり広告の仕事ばかりだったので、まずは世の中の評価制度を勉強するところから始めました。
1からの勉強だったので大変でしたね。営業で企業さんを回りながら勉強させていただくことも多かったです。コンサルティングの⽅を招いて勉強会を開いたりして、少しずつ積み上げていきました。
匠> ⼈事評価や従業員のモチベーションに関するセミナーなども開催していらっしゃいますね。
中井> 今までは僕が講師をやっていたのですが、今は新卒2年⽬の若い社員に敢えて任せています。本当はこのインタビューもその社員に出させたかったのですが(笑)。
匠> セミナーをやりながら、理解も広がってきていると感じますか?
中井> そうですね。ありがたいことに⼈事に関する勉強会などのご依頼もいただくようになりました。⾃分⾃⾝が社内で部下のマネジメントをやっていますので、そういう経験も活かすことができていると感じています。
匠> ご自身が社員のマネジメントをする中で大切にされている事はありますか?
中井> やはりコミュニケーションをどれだけ多くとっていくのかという点ですね。会社の方向性や、やり方を明確に各メンバーに共有していくことがだと思っています。
「言ったからわかる」ということは絶対にないので、必ず行動させてみて、改善させて、自分でできるようになって初めて理解すると思っています。そういった過程を諦めずに根気強く見ていくようにしています。
匠> 伝えて終わりじゃなく、⾏動してもらってフィードバックしていらっしゃるのですね。
中井> 弊社はもともと⽇報制度がありますので、朝部下たちが出社する前に全てチェックして、できる事とできない事を明確にし、できない子にはロールプレイングをやってあげたりしています。
自分でできるようになると、人って楽しくなるので、最初は「私にはできない…」と言っていた子でも、少しずつできるようになると生き生きしてきます。
匠> 営業されていて、苦労した点などはありますか?
中井> 例を挙げればきりがないですね・・・。
ただトラブルがあった法人さんとは、しっかり向き合って対応すると、その後長いお付き合いになるというのは実感しています。
ピンチはチャンスだったなーと今思えば感じます。今お付き合いのあるクライアントさんや、仕事上の人間関係があった人は、過去に何かトラブルがあった方も多いですね。トラブルがあっても逃げずに取り組む姿勢は部下にも伝えたいな、と思っています。
匠> 昔の失敗談などあればお聞かせください。
中井> 若い頃、ソフトの有効期限を間違えて設定してしまって、⼤変なことになった例がありました。⼀週間その会社さんに通って、閉店後に⼀つ⼀つ直しながら対応したんです。
その店⻑さんは⼀緒に仕事してみたいなと思える⽅だったので、やれるだけのことはやろうと思いましたね。最後に上司と⼀緒に謝りに⾏った時に、「僕は中井くんをすごく買っているので、今後もよろしくね。」と⾔ってもらえました。
今でもその⽅は業界の⼀線で頑張っていらっしゃるのですが、僕もあれから年を重ねて、部下のマネジメントをやったりしながら色々学ぶことができて、やっとその⽅に仕事の⾯で⼒になれる事が増えたというか・・・感慨深いですね。すごく自分の人生を広げてくれるきっかけとなった出来事です。
匠> 部下にも同じようにトラブル対応するよう教育されているんですか?
中井> いやー、今の時代はどうなんですかね。閉店後に夜中まで作業して対応しろって⾔うのは、時代に合わないんじゃないかと思うこともあります。
ただ、しっかりとお客様と向き合う心構えは必要ですし、そうすることによって⼀つでも仕事の楽しさとか⾯⽩さを感じてもらえたらいいな、と思ってはいます。
匠> 社内の雰囲気はどのような感じでしょうか?
中井> 基本的にチャレンジすることが楽しいと思える⼈にはすごく良い職場だと思います。
毎⽇平坦で、安定した楽な仕事をしたいという⼈はあまり向かないかもしれません。
匠> 採⽤活動もやっていらっしゃるとのことですが、どのような点を⾒ていますか?
中井> まずはうちの会社の理念を話して、〝のるかのらないか〟ですね。あとは、他にどの会社を受けたかも聞くようにしています。
どんな会社を受けているか聞くと、だいたいその⼈がどんな働き⽅や将来像を⽬指しているのかわかりますからね。
また、挫折した経験からどう這い上がったかとか、学⽣時代にいかに主体性をもって活動をしてきたかを⾒ています。今流⾏りのフリーライダーみたいな、⼈の功績に乗っかっただけのような⼦ではなく、⾃分が主体性をもって動ける⼦かどうかを⾒極めるようにしています。
匠> 今の社員の⽅々もそういった⽅たちが多いですか?
中井> そうですね。素直でチャレンジしてみようという⼦が多いと思います。
匠> そういった新卒の⽅々も含め、社内のコミュニケーションを円滑にする上で⼤切にしている事などはありますか?
中井> なるべくフラットに話ができる環境は作りたいなと思っていますね。
あとは1on1⾯談というものをよくやっています。みんなの前では⾔えない悩みや想いを持っている⼦もいるので、1対1でしっかり話を聞ける良い機会です。こちらの思いを伝えるだけではなく、相⼿の話を傾聴して、どう思っているか聞くようにしていますね。
その中で会社の⽅向性を伝えて、その⼦の⾏動に落とし込んでいくように促します。
匠> ⼊社してから⼀番⼤変だった点は何ですか?
中井> 私の場合は、朝起きるのがとにかく苦⼿で・・・(笑)。今は全然平気になったのですが、20代のころは本当に朝が苦⼿でしたね。
他にも上司には⾷ってかかるし、結構⼤変な社員だったと思いますよ(笑)。今の若い⼦は、本⾳を⾔わないように⾒える時もありますが、⾃分の中でとどめて消化しようとしている点は、⾃分の若い頃より⼤⼈だなあと思います。
匠> 今後の⽬標や展望はありますか?
中井> 業界内での顧客管理・会員管理という点ではシェア率⼀番を取り、ブランド⼒を⾼めていきたいですね。
あとはデータベースマーケティングという点で、お客様の集客に貢献できるようなサービスをもっと追求していきたいです。
なんとなく今の⽇本は働いている⼈たちの元気がないと思うんですよね。⽇本の競争⼒を⾼めて⾏く意味で、評価ポイントのようなサービスを通して、正当な⾏動をし、結果を出せば、正当に評価されるという会社が増えれば、働く⼈のモチベーションが上がると思うんですよね。
そういうところで僕らのサービスを通して社会に貢献できればと思っています。
匠> ⼀番やりがいを感じるのはどのような時ですか?
中井> やはり、何かの成果をあげられた時じゃないですかね。
お客様がサービスを導⼊して集客が増えたり仕事の効率が上がったり、お客様に対してお役に⽴てたかなと思う時が⼀番です。
あるメーカーさんから、契約する代わりにコンサルもお願いしたいと⾔われまして、1年くらいお⼿伝いをさせていただいていました。
その会社さんが、採⽤もうまく⾏き、売上も上がって、これから新しいオフィスを作るそうなんです。3⼈くらいのすごく⼩さな会社さんだったのですが、⼤きく成⻑していくところを⾒ていてすごく嬉しいですし、⾃分⾃⾝がそれに少しでも貢献できたと思うと、とても楽しいですね。
匠> コンサルティング的なお仕事も増えていますか?
中井> コンサルなんていう⼤したものじゃないですが、必要としてもらえて「アドバイスしてくれないか」と⾔われるのは嬉しいことですね。
匠> お仕事をする中で⼀番⼤切にしていることはありますか?
中井> ⽉並みですが、信頼を積み上げていくことですかね。
簡単にできることではないので、時間をかけて構築していくというのが⼤切なことだと思っています。
匠> 今の業界に関して、思う点や感じる点などはありますか?
中井> 規制的な事情など、業界が変化しなくてはいけない時期に来ていると思うので、変化をどう受け⼊れて、どうやって対応していくのかが求められていると思います。弊社もそうですし、ホールさんもメーカーさんもそうだと思います。
できれば暗くなるのではなく、変化への対応を楽しんでやっていけたらいいのかなと思います。
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<匠BANK.Pインタビュー恒例!きいてみようのコーナー>
同じ質問を色んな方に聞いてみることによって、インタビューでは伝わりきらない人柄や個性を感じ取れるこのコーナー。
第9回の中井本部⻑は、ユーモアある回答から、哲学的な回答まで、⼈としての奥深さが感じられる回答でした。
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Q:あなたにとって男らしさとは?
A:なんでしょうね(笑)やっぱり責任とか、そういうことですかね。
Q:ご⾃⾝を動物に例えると何?
A:ねずみ年なんで、ねずみですかね・・・。
落ち着きがないし。(笑)
Q:無⼈島への持ち物は3つだけ。さあ、何を選ぶ?
A:うーーん・・・何だろうな・・・。
(匠:アイキャンディの福森社⻑は男性3⼈と仰っていました(笑))
じゃあ、⼥性3⼈で(笑)
Q:⼩さい時の夢は?
A:すごい⼩さい時は、電⾞の運転⼿ですかね。
若い時は⾰命家になりたかったです。チェ・ゲバラとかに憧れましたね。何かを変えたかったというか、変えなきゃいけないって思っていた気がします。
世の中や社会に不満を持っているだけではなく、⾏動を起こさなきゃいけないと。
仕事でも〝不満⾔うくらいなら⾏動しよう〟とは思っているので、通じる部分がありますね。
Q:何をしている時が⼀番幸せ?
A:何も考えなくてすむ時が⼀番幸せかもしれないですね。
意識して幸せを感じ取ろうとする時よりも、何かに夢中になっている時って幸せかどうかも感じてないですが、それが幸せなんじゃないかと思います。
⾃分幸せだなーって思う時は、⾃分に⾔い聞かせている時だと思います(笑)
何も考えず⾃転⾞をひたすら漕いでいるときとかが近いかな。
(匠:⾃転⾞がご趣味なんですか?)
いえ、ただのママチャリですけど(笑)
Q:あなたにとってヒーローとは?
A:この年になるとあんまりいなくて・・・⾃分がいかに⽬指したヒーロー像に近づけるかなーという事を考えますね。
若い時は、ミュージシャンとか役者とか、⾝近な⼈でも先輩とか友⼈などヒーローと思える⼈がいっぱいいましたけど、そういう友⼈に今会うと、酷いことになっているやつもいっぱいいるし(笑)。
Q:ゾンビだらけの世界に⼊ってしまったら、どうやって⽣き残りますか?
A:ゾンビになりますね。
周りがみんなゾンビだったら、⾃分だけ⼈間として⽣きていこうとるするのはエゴかなと。それが正しいかはわからないですが、⾃分の性格的にはゾンビになるだろうなと思います。
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