二学期内申点が決まり、私立高校の受験校を決める時が来ました。

公立高校が第一志望校の子にとっては併願高校ということになりますが、詳しく調べ「行きたい」と思える学校を、しっかりと選びましょう。

 




愛知県の公立高校は二校受ける子が多いので、単純計算では、二人に一人が第一志望校に不合格、ということになります。

二校とも同等レベルの人気校を受験する場合には、二校とも不合格ということもあり得ますので、自分にとって最善の私立高校を選ぶ必要があります。


愛知県で最も多い受験パターンとしては「公立二校+私立二校」ですが、今年からは公立の受験が一度で済むようになり負担が軽減されました。

また、今年は私立受験日程に土日を挟んでいるため、チャレンジしたい高校があるなら、私立三校も良いかもしれません。

更に、公立の推薦入試が別日になったため、人によっては公立推薦入試も加わってくるかもしれませんし、特色選抜という道もあり、たくさんの選択肢、チャンスがあります。

 

私立高校の一般入試には大きく分けて二種類の学校があります。

内申点などの基準がありそれを学校や塾に開示しているところ、と、基準がなく当日の試験結果で決まるところ、です。

 

前者は学校や塾で「受けても大丈夫」と言われた子は大抵合格できますので、押さえの併願高校として必ず一校は受験すると安心です。

後者は人気校や高レベルなチャレンジ校です。この種類だけを受けることはお勧めしません。

ダメ元でも、不合格のダメージは予想以上に大きいので、チャレンジする子は安全校も押さえましょう。

 

ごくたまに「お金がないから私立は受けないよ」という子がいますが、私立高校の実質無償化も進み、誰でも私立高校に行きやすい時代ですから、受けるだけでも受けてほしいです。

本命の練習にもなりますし、合格した時の自信や安心感は、想像以上の心強いものですので。

(ただし、本当に本当に、どこでもいいから公立に行きたい場合、私立に合格していると二次募集を受験できないので、その場合は私立を受けないほうが良いです)

 

それから、愛知県で、私立を安全校一校しか受けないという選択。これも、塾的にはあまりお勧めしません。

コロナやインフルエンザ、当日のハプニングなどで受験できなくなることがあるからです。

めったにないこと、と思っているかもしれませんが、私の経験では過去に4回、大きな塾なら毎年一人くらいは発生しているのではないかと思います。

受験料は15000円程度なので、2校3校となると馬鹿にならないとは思いますが、ここを節約しようとするのは、できれば、やめてあげてほしいです。

 

他の県では、公立高校は一校しか受けられないため、私立も基準が明確なので、そういう県は一校でも大丈夫です。

 

私立併願校を選ぶにあたり、実際に通うことを想定し、通学方法や部活、弁当か学食か、制服代、タブレット代、修学旅行代などがいくらかかるかなども大体把握しておきましょう。


大抵の私立高校は入学時の準備(制服や学用品)に、入学金や授業料とは別に、安くても10万円、高いところは30万程度かかりますし、修学旅行も、安くて10万円、高いところは50万円かかります。

 

そして、最も重要なのは、両親の収入を把握して、私立高校実質無償化の枠内に入っているかどうかを確認しておくことです。

枠内に入っているなら良いですが、外れてしまう場合は「一般入試でも特待生制度」のあるところが良いかもしれません。

 

一般入試での特待生は上位数パーセントの狭き門ですが、「進学高校化を目指して共学になったばかり」というような高校は、比較的、特待生を取りやすくなっています。

(特待生のわが子の三年間を見てきて、個人的には、特待生はお勧めしません。学校にもよると思いますが、特待生を盾に「やる気を強要」するような風潮が見られることもあり、不快な思いをすることもありますよ。)

 

公立高校が本命の子にとっては、適当に決めてしまいがちな併願校ですが、合格した時に「もうここでもいいわ♪」と思えるくらいの高校を選んでおくと、公立入試でのびのびと力を出しやすいので、しっかり具体的に、選んでくださいね。



選ぶ基準としては、自分が「国公立大学に行きたいかどうか」 それとも「私立の指定校推薦で大学に行きたいかどうか」を目安にされるとよいです。

例えば、看護師になるための道はいくつかありますが、国立大医学部なら300万円程度で済むこともありますが、私立大学では、700万円程度かかるところもあります。(もっと割安な専門学校もあります)


このように、希望の進路によっては「どうしても国公立大学でないと!」という子もいるかもしれません。

そうなると、「国公立に行けないような公立に行くよりは私立の特進」という選択肢になり、「公立1校+私立3校」という受け方になることもあります。

ですから、公立は二校にこだわらず、志望大学を見据えて私立受験校を選んでくださいね。