本日、LGBTなど性的少数者に対する理解促進に向けた法律案である「LGBT理解促進法案」の自民党部会審査が、行われたようです。

 

報道によると、慎重意見が相次ぎ、了承は見送られたとのこと…。我が党のことながら、残念でなりません。選択的夫婦別姓問題と酷似するLGBTQへの理解不足が生む現状に、吐き気すら感じるところです。

 

「法を盾に裁判が乱立する」との意見が多数相次いだとのこと。理解促進法は、LGBTなどの差別を許さないことを目的としているので、裁判が乱立することを念頭に置く方は、「差別しますよ」と言っているようなもの。こういう議員の氏名を公表してほしいものです。

 

また、「道徳的にLGBTは認められない」「人間は生物学上、種の保存をしなければならず、LGBTはそれに背くもの」との声もあったといいます。道徳観というのは、個人の価値観に基づいた善悪の考え方であり、ただの個人の意見。生物学は生命現象を研究するもので、その視点のみで捉えると「種の保存」の必要性が訴えられますが、政治は生物学のみで議論するものではありませんし、人間は生物学のみに重点を置いて生きていません。トランスジェンダーでお悩みの方の深刻な訴えを聞いたことがないのでしょう。多様性を尊重する必要があるのです。

 

「女子の競技に男性の身体で、心が女性だからっていって競技参加して、いろいろメダル取ったり、そういう不条理なこともあるので少し慎重に。」とは、山谷参議院議員。競技の問題は出てきていますが、それは競技主催者が制度を構築すべきことであり、LGBT等の理解促進とは議論が違うものであります。

 

自己の価値観と思い込みに囚われて、他人の人権を侵害していることに気付かない保守を自称する政治家達。早く自分の「差別主義」に気付き、多様性を認める寛容な社会づくりを目指して欲しいものです!