日本の心(5) No.1602
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日本人は、どういう心の状態を汚いと言うのか。
日本人は、自分のことしか考えないことを、
“汚い心”と言うのです。
それに対して、“清い心”とはどういう心を指して言うか。
いつもみんなのことを考えている、
公的な精神を持つ、
それを“清い心”と呼ぶのです。
『みんなのために』と考えることこそ、
自然の法則に素直に従うことなのです。
山中 隆雄
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日本の神話である古事記には、
黄泉の国から帰還したイザナギが、
その体についた「穢(けが)れ」を落とすために、
「阿波岐原(あわぎはら)」で禊(みそぎ)をしたことが書かれています。
汚れを払い、清い状態でいることの大切さは
このときから日本人の心に刻まれているのでしょう。
神社ではお榊で清め払い、
お寺さんではお塩で清める。
また清い心は、人の心の優しさなど
清いものを感じ取る力にも繋がってくる。
天皇陛下がサウジアラビアのムハンマド副皇太子と
皇居の御所で会見した際に、その部屋の美しさが世界で話題になりました。
「何の飾り気もない部屋で、
装飾といえば草花を活けた花瓶が1つあるだけ。
障子から明かりが差し込む凛とした気品ある空間」(ハフィントン・ポスト)
と形容された部屋も、清らかさが現れているのだと思います。
公的精神とは他の人への思いやり。
今回お伝えしたかったことは、
そんな日本の心の原点が明日の日本の誕生日だということ。
また明日は、9:33から満月にもなります。
新しい日本の一年が始まるとともに
月の様相も新たに変化していくことが一致して神秘的ですね。
これまで手に入れてきた豊さに感謝するとともに、
これから月が欠けるのにあわせて、
自分の中で手放したいことを満月のリストとして書き出す。
これも穢れを落とすことになるでしょうから。