「これがアーティストの理想形だ」
これは fripSide Phase2 Final Arena Tour 2022 -infinite synthesis:endless voyage- 4/23(土)さいたまスーパーアリーナ が終わった瞬間に私が感じたことだ。

ここ1年くらいはライブから遠ざかっていたのの、それまではアニソンフェスから様々なアーティストの単独ライブまで多くのライブに参加してきた。
そんななかで今回、満を持して初めてfripSideの単独ライブへと足を運んだのは特段大きな決意があったわけでもなく、まあ偶々だ。
その結果がどうなったのかは、冒頭の通り。
中ボスを倒しにダンジョンに入ったら、実はそいつがラスボスだった気分である。ヤバいですね☆

fripSideの何が理想形で何が凄かったのか。
にわかである私が上手く言語化できるかはわからないがとりあえず頑張ってみた。

特筆すべきはなんと言っても数々の楽曲だろう。
全ての楽曲に、薄い濃いの差はあれどfripSideの色とか世界観が確かに存在している。
今回私がライブ参加を決めたのは当日の14時くらいだ。
それまでは全く参加するつもりがなかったため、当然予習はゼロである。
そうなると当然、初見の曲というのもいくつか存在した。
ところがそれら全てにおいて「あ、これfripSideの曲だ」となり、すぐさまそこに入り込むことができた。
音楽において重要なことは無数に曲が存在するなかで、いかに耳に残る曲であるのか、という点であると思う。
そこを上手くクリアする方法の1つをfripSideが確立しているということになる。
これこそが長年fripSideがアニソン界のトップ集団を走り続けている理由だろう。
今までもfripSideに対して似たような感覚を持ったことはある。
それが今回約30もの楽曲を一挙に集中して聴いたことにより、際立って私の脳に訴えかけてきた。

それってつまり似たような楽曲ってことだしマンネリに繫がるんじゃないの? と思うかもしれない。
ところがそうじゃないところがまたfripSideの凄さの所以だ。
物語に例えると曲1つ1つがスピンオフみたいなものと言える。
より具体的に例えると曲1つ1つが「とある魔術の禁書目録」「とある科学の超電磁砲」「とある科学の一方通行」「とある科学の心理掌握」……といった形になっている。
これらは全く違った物語でありながら、根幹の部分は通じていて、"とあるシリーズ"という世界観が1つの作品にふれる度に膨れ上がっていく。
つまりfripSideの曲1つに触れるのごとにfripSideワールドがムクムクと広がっていくのだ。

そしてこのfripSideの楽曲があるからこそ、最高のライブを作り上げることができる。
普通のライブは、例えばラブコメをやっていたら急にサスペンスが始まったみたいなカオス感がある。
もちろんそれはそれで楽しさがあるので悪いわけではない。
しかしどうしても"個々の曲が良かった"になりがちだ。
一方でfripSideは曲の全てに一貫性があるため、ライブ全体としてみたときのまとまりとか完成度が非常に高いものとなる。
"この曲が良かった"じゃなくて"このライブが良かった"になるのだ。

これがfripSideはアーティストの理想形だと私が感じた理由だ。
さて、本当はもっとライブの細かい部分、南條愛乃さんやダンサーやステージ演出やエモいセットリストやその他諸々についても語るつもりだったのだが、ここまででかなりの文字数になってしまった。
それについてはまた別で書けたらいいなぁと思いつつ、今回はここまで。

最後に南條愛乃さん本当にお疲れ様でした!!!