1933年(昭和8年)
日田市日高町のダンワラ古墳から驚くべき鏡が出土しました。
直径21.1cm、厚さ2.5mmの鉄鏡で、
背面は金銀玉により模様が施されていました。
金銀玉が施された鉄鏡は、日本国内ではこの鏡しか出土例がなく、
すぐさま国の重要文化財に指定されました。
その後の調査で、魏の曹操の陵墓から出土した鉄鏡と同型式で、
王族でしか所有できない鏡である事が分かり、
倭の女王・卑弥呼が魏の皇帝から頂いた鏡ではないかと
言われるようになりました。
この鏡、現物は東京国立博物館に所蔵されています。
レプリカが日田市の天領日田資料館で展示されています。
この鏡は漢王朝の時代に作られた物ですが、
前漢なのか後漢なのかよく分かっていません。
前漢(紀元前206年 ~8年) 後漢(25年 ~220年)
後漢の皇帝が倭の国王に授けたものであれば
西暦57年に後漢に朝貢した奴国の国王、
西暦107年に後漢に朝貢した倭国王・帥升。
この二人のどちらかが、この鏡の持ち主という事になります。
卑弥呼が奴国王や倭国王の子孫ならば、鏡は伝世されて
卑弥呼が持っていたとしてもおかしくないですね(^^)