takujiroo杯 in 栃木県、21本目は「九尾 純米大吟醸 無濾過生原酒」です。



銘柄とラベルに惹かれて買ったお酒。


3本連続で大田原市、こちらは天鷹酒造さんの造るお酒です。当然「天鷹」が主力銘柄で、お店で飲んだことはありますが・・味はどうだったかな。


九尾の狐は有名ですが、那須にゆかりがあったんですね。

昔、美しい女性の姿に化身した金毛九尾の妖狐がいました。

狐は玉藻の前という名の優雅な宮廷婦人を装い、鳥羽上皇の宮廷に仕えました。狐は上皇の寵愛を得ておりましたが、陰陽師にその正体を明らかにされてしまったため、那須に逃げ込みました。長い戦いの後、上皇の軍は狐を討伐しましたが、狐は巨石に姿を変え、邪気と有害なガスを出し続けました。
数世紀後、那須にやって来た僧侶の源翁(げんのう)和尚が、石の呪いを解こうと大きな金槌を振りおろし、3つに打ち砕きました。石片の1つは会津に、もう1つは備前に飛んで、最後の1つは那須に残りました。それ以来、狐の魂を鎮めるために、毎年5月に御神火祭と呼ばれる夜の儀式が行われています」

(那須高原ビジターセンターHPより、一部省略)




この殺生石、松尾芭蕉の『奥の細道』に「殺生石は温泉の出づゆ山陰にあり、石の毒気いまだ滅びず。蜂蝶のたぐひ真砂の色の見えぬほど重なり死す」と書かれています。

2022年に真っ二つに割れちゃったそうで、九尾の狐が復活するのでは?とか騒がれていたようですね。




さて、お酒の「九尾」の方はどんな味でしょうか。



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おっ! シャープな味わいですね!


大吟醸らしいサラッと軽快な飲み口。フルーティー感は控えめで、無濾過生原酒の旨味もしっかりあります。

でも一番特徴的なのは苦み。強めの苦みがあって、シャープで引き締った後味に。殺生石の邪気を苦みで表しているのかも(←違うでしょうね)。


なかなか個性的な味わいで、美味しかったです。



【九尾 純米大吟醸 無濾過生原酒】⭐⭐⭐⭐