今日は『皇室の名品 近代美術の粋』展の図録を読み返してみました。
なんか、つくづく『幻の室内装飾 ー明治宮殿の再現を試みる』展と内容が被ってるな〜と思いました。
明治宮殿 千種の間
明治宮殿〔千種の間〕に飾られた橋本関雪《進馬図》
昭和15年12月撮影
〔千種の間〕といえば、昭和の大礼を記念して岩崎家から献上された《進馬図》が飾られた写真が載っています。これは貴重ですね。
橋本関雪《進馬図》 昭和8(1933)年
それから〔西溜の間〕に飾られた《智仁勇》の写真も。
明治宮殿〔西溜の間〕に掛けられた山元春挙《智仁勇》
大正14年5月撮影
山元春挙《智仁勇》 大正14(1925)年
これまた貴重な1枚です。
薩摩焼 色絵金彩花鳥図花瓶 明治初期
でも、この薩摩焼の花瓶は記憶にないですね〜。
延遼館から引き継がれたものとのことですが、とてもキレイですね。
鳳凰高彫花盛器 香川勝廣 明治38(1905)年
鳳凰高彫花盛器 香川勝廣 明治38(1905)年
こちらは明治宮殿〔鳳凰の間〕を飾っていたものだそうで『幻の室内装飾 ー明治宮殿の再現を試みる』展でも展示されていたものですが、前にあげてなかったので、今回、あげておきます。
明治宮殿 鳳凰の間
こちらの花盛器が飾られているのが分かります。
羽根の1枚1枚まで繊細な彫金が施された鳳凰の象嵌が見事です。
色の違う金で彩色されてたそうですけど、今はすっかり落ちてしまってますね…。
蘭陵王置物 海野勝珉 明治23(1890)年
彫金といえば、明治宮殿〔鳳凰の間〕に飾られていたという蘭陵王置物もスゴいです。金属の彫刻といえるくらいの細かい仕事です。
お面を外すと優しい顔があるのも凝ってますよね。
こういう専用の台に置かれていたそうです。それもまた素敵だなと。
羽箒に子犬 明治〜大正期
牙彫の子犬の置物は大きさと相まってスゴい可愛らしかったのを覚えてます。貞明皇后から秩父宮さまへの贈り物だったとか。
矮鶏置物 高村光雲 明治22(1889)年
高村光雲 猿置物 大正12(1923)年
置物類はどれも素敵だったな〜という記憶があります。
菊蒔絵螺鈿棚 川野邉一朝、海野勝珉、六角紫水ほか 明治36(1903)年
でも一番スゴいと思ったのは図録の表紙にも使われている菊蒔絵螺鈿棚ですね〜。
図録の写真ほど近寄っては見れなかったけど、とてもキレイだと思ったのは覚えてます。
閑庭鳴鶴・九重ノ庭之図刺繍屏風 高島屋呉服店 昭和3(1928)年
個人的に一番好みだったのは『閑庭鳴鶴・九重ノ庭之図屏風』です。
絹糸での刺繍なので、とても光沢があってキレイで見惚れてしまいました。霞ヶ関離宮の客室に飾られている写真が載ってます。
霞ヶ関離宮 客室
そういえば『瑞鳳扇』も繊細でゴージャスで素敵でした。
瑞鳳扇 御木本幸吉 1928(昭和3年)
裏側
そんなこんなで良い展覧会だったな〜と懐かしく思い出しました