先日、古本屋さんに行った時に見つけた本を読んでみました
水兵さんというと、上の写真週報の表紙の人みたいな格好可愛い
そんなイメージを一方的に持ってたんですけど、実際、大変そう。
『海兵団 帝国海軍水兵の記録』
古本屋さんでパラパラッと見た感じ、なかなか良さげだったので
こんな本を買ってたら、古い本を処分した意味がないですけど
直ぐに読める写真集という点がよかったのです
巻頭の獅子文六さんの言葉がとても印象的です。
「海兵団は水兵の兵営であって、至ってジミな感じてだった。
しかし、海兵団の訓練は陸軍以上に厳しく、しかも戦死者は、
最も水兵が多かった。「水漬く屍」の多くは海兵団出身者だった。
戦争中の海兵団で少年兵の制度が始まった。14歳8カ月以上
の少年で、その新鮮な神経を特殊な兵器の使用に役立たせんと
したのである。残酷といえばその通りである。しかし志望者は
非常に多かった。兵学校を志願せんとしても、家が貧しい、と
いう少年が多かった。彼らは兵学校の生徒のように、予科練の
生徒のように七ツボタンの服ではなく、水兵服を着せられたが、
真継君の写真を見ても、わかるとおり、いかにも純真で、また、
怜悧な顔つきをしている頼もしげな少年ばかりである。そして、
彼らの何人が現在生き残っているであろうか。それを思わずに、
この写真集を見られないのである。」
う~ん、正に獅子文六さんのお言葉どおり、って感じですね…。
広い練兵場を埋めつくした海軍新兵の入団式。海軍二等兵を命ず…
海兵団長の命課通達と共に海軍軍人としての一歩を踏出したのだ。
あまりに、ものスゴイ人数なので圧倒されてしまいますね
入団式が終わると、不動の姿勢に始まり、徒手教練に移る。
後進は一歩75センチ、一分間114歩を基準にと教えられる。
もう、いきなり訓練が始まるんですねしかもスゴく難しそうな…。
体力は戦闘力の重要な要素の一つだ。しかし体力は外面的な力の
強弱ばかりでなく旺盛な精神力を根源としていなければならない。
そんなワケで、一日五回の海軍体操も重要な日課となっていたと。
1日に5回、この意味不明なポーズの体操をさせられるんですか
いや~、それは、ホントに大変なことだったろうと思います…。
下ネタで恐縮ですけど、腋毛が無い…。ホントに“少年”ですね~
不揃いだった手足の運動も広い練兵場を埋めて花咲かせるように。
しかし、この花は只美しいだけの花ではない。戦うための大きな
底力となる実を結ぶための花なのだ。
確かに皆さん、よく揃ってます。真剣にやることが大事ですね!
手旗信号は陸上はもとより海上でも軍の言葉となって働くので、
日毎に厳しい訓練が行われる。
コチラもスゴく真剣な表情で、緊張感が伝わってきますね~
高角砲の射撃訓練。
これもまた、真剣な眼差しが美しい。実に素晴らしいことです~
光る汗も美しささえ感じられます!ひたむきさ故なんでしょう…
自分だったら、説明を聞いても操作出来なさそうな気がします?
ピストルの射撃訓練
こんな若い人に拳銃を持たせてイイの!?って思っちゃいます…
日本海軍の中堅となり専門技能を持つ下士官兵の育成を目標と
する少年兵の教育には、学術の修得も大切な要点となっていた。
体操や実技で疲れているのに座学は大変ですね。自分だったら
そのまま眠ってしまって、きっとメチャクチャ怒られてそう
向うハチ巻きキリリとしめて、大浴槽に浮ぶ顔、顔、顔。
湯の量より人の量が多くても手拭いを浸さないので湯の
汚れは少なく石鹸はハチ巻きにくるんであるので紛失の
おそれはない。
しかし見た感じ、ホントに中学生くらいの少年が多いですよね~
そんな若い内から苦労しなくても、なんて思っちゃいますけど…。
20時の点鐘が鳴り出すと、総員吊床おろせ!の号令がかかる。
吊床の環を鍵にかけ括紐を解いて毛布をひろげるまでが数十秒、
必死になって先を争うが迅速敏捷こそ、戦闘力に影響を及ぼす
ところ大なりと日頃厳しくしつけられる。
なんだか寝るだけでも一苦労ですね~。兵営の生活は大変です。
最初は不安定で寝苦しかった吊床も、慣れると愉しい揺籃になる。
ホントにグッスリ眠ってますね~。どんな夢を見てるんでしょ?
この後も練習艦での実習の様子等など、延々と続くんですけど、
また、ものスゴく長くなってしまいそうなので、この辺りで…。
皆さん生きて帰って来れたんでしょうか?とても気になります…。