単気筒ガンマ・ウルフ乗りの間で有名なよく燃える素子

 

上の青い奴↓

 

酷いものだと基板ごと焼損したりします。

5R6Jと書いてありますが、1W5.6Ω抵抗とのことです。(抵抗値は基板にテスターを当てて確認済み)

 

ネットで何人か交換している方がいますが、100%治るわけではないらしい。(パターンの修理や周辺の抵抗・ダイオードを交換する必要がある?)

少しでも修理して復活できるCDIを増やせるように、私の知っていることを書きたいと思います。

 

注意

CDIの修理にはある程度技能が必要です。(基板を取り外して防振の樹脂を取り除く。基板になるべく熱を与えずに素子を取り外して半田し直す。パターンが燃えていれば修理する。レジストの補修.....etc)

修理するつもりがCDIに止めを刺す可能性もあります。自己責任で修理してください。プロに依頼するのも一つの手です。修理代金は掛かりますが、最近のヤフオク相場を考えればお得だと思います。

私は電解コンデンサを交換した経験はありますが、燃えた基板を修理した経験はありません。

 

 

  1. 基板の取り外し方
    基板には接着剤のような樹脂が付いています。防振のためです。

    ケースと蓋の間にもついているので、カッター等を隙間に刺して剥がします。(中身を傷つけないように)

    マイナスドライバー等で少しずつ浮かしていきます。くさびを入れるとやりやすいです。


    基板とケースも接着されているので、これも根気よく外す必要があります。


     
  2. 回路図
    周辺の回路図を解析してあります。おそらく酷く焼損しているものは元のパターンや素子の種類さえ分からなくなっていると思うのでご活用ください。図の番号と基板の文字は一致しています。

    R103がよく燃える抵抗、周りのR101(2kΩ)やD102(ダイオード)は隣接しているので焼けてるかも。


    パターンはこんな感じ。テスター等で導通を確かめて、パターンを直しましょう。(パターン修理 やり方 とかで検索したら参考になるサイトがあるかも)
    またヤマハ2st電装友の会に詳しいレポートを投稿されている方がいます。

    画像追加(24/10/14)






    裏面から光を当てるとよく見えます。





  3. 部品について
    1W5.6Ω抵抗ですがあまり売ってないですね。

    RSオンラインで注文したら見た目がかなり似ているものが届きました。


    写真は普通の抵抗ですが実際にはこんな感じ。2Wなのでおすすめ。




     



    周辺のダイオードは詳細不明ですが、ここは数百Vの電圧が繰り返しかかるのでこれを考慮して選定します。OSR-CDIにも過去に使われていた1N4007もしくはより電流を流せるUF2010がいいかも。

    どうせなら寿命が短い電解コンデンサ等も同時に交換したほうがいいでしょう。
     

  4. この抵抗って何?
    回路図を見てわかる通り、12V電源供給回路に関わっています。バッテリーが劣化するとCDIが壊れやすくなるという話がありますが、このせいかな?
    OSR-CDIの導入時もこの抵抗のせいで苦労しました。