BLACKFEATHERはVoのニール・ジョーンズとG奏者のジョン・ロビンソンに、二人のリズム隊Bs、Dsが加わった四人から成るオーストラリアで結成されたバンドで、これから紹介するアルバムは71年に制作されたものであるが、本国ではライブ盤も含めて70年代に数枚製作された模様。
日本における認知度は無きに等しいバンドの一つでもあるが、その内容は歪んだファズ音を特長とするG奏者を基軸としたサウンドで、楽曲におけるクラシカル・テイスト(ストリングス)を感じさせてくれる部分は、現代における様式美サウンドにも通じるもので、Gによるメロディアスな泣きのフレーズや速弾きによるテクニカルなソロは、垢抜けしたブルース・ハードロックと言った処。もちろんGによるオーバーダビングによってサウンドはより分厚いものとなっており、重心の低い重量感溢れるリズム隊によってそのサウンドは更にヘビィなものとなっているが。
Voはサイケ色を余り感じさせないガッツィーな熱唱ヴォーカリストで、このバンド・サウンドにはピッタリはまったもの。豪州産ハードロックは総じて垢抜けしたサウンドを特長とする、オリジナリティに富んだバンドが多い様な気がするが、このバンドもその中の一つで、放つリフもカッコイイし、なにしろ曲自体がカッコイイ。これだけハードロックとしてクォリティの高いアルバムが、何故当時日本でリリースされなかったのか不思議とも言えるが、以前紹介したマスターズ・アプレンティシズやバッファロー然り、やはり豪州産といった事がビジネスとして足を引っ張る材料だったのかも?
このアルバムが今でも容易く購入出来るか否かは判らずにいますが、何でも揃う通販なら充分購入出来るのではないでしょうか?ここで初めてバンド名を耳にされた方は、この手のB級バンドは間違いなくYOUチューブでも音源が拾えると思えますので、是非一度検索してみて下さい。豪州産といえば余り日本でも紹介されない馴染みの薄いバンドばかりなのですが、先に挙げたバンドも同様、間違いなくハードロック・ファンの期待に応えてくれるものと眼に映りました。もちろん是非お薦め出来る一枚です。